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【インタビュー】稲田朋美防衛相が「富士山ドレス」を着た理由

Fashionsnap.com 8月11日(木)21時10分配信

 第3次安倍第2次改造内閣で防衛大臣に任命された稲田朋美衆議院議員が、8月3日の認証式および初閣議で着用したファッションが注目を浴びた。白と青の鮮やかなグラデーションが印象的なセットアップのデザインを手がけたのは、「motonari ono(モトナリオノ)」デザイナーの小野原誠。通称「富士山ドレス」にはどんな意味があったのか取材した。(画像 左から:第3次安倍第2次改造内閣の発足 首相官邸ホームページ、稲田朋美防衛相が着用した「富士山ドレス」)

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 稲田議員のファッションはこれまでも度々注目を浴びてきた。最も知られているのは網タイツと眼鏡だが、いずれも出身地の福井で生産されたもので、世界に冠たる技術をアピールする意図も見受けられる。

 認証式に選んだ「富士山ドレス」は、世界に一着の特別な衣服だという。「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産登録されたのを機に経済産業省関東経済産業局が立ち上げた「絹の道広域連携プロジェクト」の一環で、富士吉田の宮下織物による高級シルク100%の生地がふんだんに使用された。青は稲田議員が好む色ということもあり、その色から日本を連想させる「富士山」をテーマに設定。東京の内田染工所で、職人の手によって「浸し染め」の手法でグラデーションが表現された。稲田議員は、ロングドレスの上にジャケットを羽織り、眼鏡を掛けたスタイルで入閣。そのファッションに込められた意味について聞いた。

FASHIONSNAP:今回着用された「富士山ドレス」には、日本ならではの素材や職人の技術が反映されています。このようなファッションを選んだ理由をお聞かせください。

稲田防衛相:私は初代のクールジャパン戦略担当大臣を務めたこともあり、世界で高い評価を受ける日本のファッションの重要性を、これまでも身をもって訴えてきたつもりです。他方、少子高齢化やファストファッションの影響などにより、日本各地の生産現場が衰退しつつあり、ファッションの基礎体力が失われていくことに大きな危機感を抱いています。

 今回着用したドレスは、経済産業省関東経済局の「絹の道広域連携プロジェクト」に関わるスタイリストの山口壮大さん、友人でもあるデザイナーの小野原誠さんとのやりとりを経て、富士山をイメージしたデザインはもちろん、繭から生地を織り、染色、縫製に至るまですべてを日本国内で行っています。入閣という皆さんの注目を浴びるこの機会に、私の服装をきっかけとして、今一度日本のファッションの素晴らしさ、大切さに目を向けていただければと思い、着用させていただきました。

FASHIONSNAP:政治家のファッションは国内外で度々注目を浴びており、稲田議員もそのお一人かと思います。公の場でのファッションスタイルに対して、どのような意味をお持ちでしょうか。

稲田防衛相:私の政治信条は「伝統と創造」です。これはまさにファッションの世界にも当てはまる基本姿勢ではないでしょうか。特に、私が服を選ぶに当たっては、応援の意味も込めて日本のファッションの今後を担いうる若手・中堅のデザイナーの方々の服を着用するようにしています。今回のドレスの「motonari ono」、皆さんにもお馴染みとなった網タイツの「ソマルタ(SOMARTA)」、日本の伝統美を踏まえた「まとふ(matohu)」などです。

 世界で日本人デザイナーが活躍しているにもかかわらず、我が国におけるファッションの評価は決して高くないと思います。今年10月には初めての「Amazon Fashion Week TOKYO」が開催されますが、こうした日本社会の固定観念を打ち破るような、若くて元気なデザイナーが数多く出てくることを期待しています。

 英国ではパンクの女王とも称されている「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」を着こなすテリーザ・メイ首相が誕生しました。国民の負託に応える仕事をしっかりするのは当然ですが、ファッションセンスも評価されるような政治家が日本でも増えていくよう、微力ながら頑張っていきたいと思います。

最終更新:8月11日(木)21時10分

Fashionsnap.com