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イカ釣り漁船、LEDで省エネ省コスト 福井、漁業活性化に期待

福井新聞ONLINE 8月11日(木)8時37分配信

 福井市の越廼漁協の北崎壽男組合長(65)が国の補助を受け、小型イカ釣り漁船に発光ダイオード(LED)の集魚灯を本格導入して9日夜、同市居倉沖でマイカのテスト釣行を行った。1個200ワットの電球型LED12個で、海面を照らした。北崎さんは「従来のメタルハライド灯(1個3千ワット)と同等の釣果が得られ、燃料費抑制やエンジンの長寿命化といった省エネ、省コスト化が図れる」と、漁業活性化に向けた今後の普及に大きな期待を寄せている。

 国は昨年12月、環太平洋連携協定(TPP)関連予算として水産業の「競争力強化型機器等導入緊急対策事業」(総額40億円)を計上。北崎さんは県漁連を通じてLED集魚灯の設置費(120万円)を申請し、半額補助を受けられることになった。

 漁業者の高齢化や長引く魚価低迷、燃料費の高騰などを受けて北崎さんは、15年ほど前から独自にLED集魚灯の技術開発を進めてきた。パネル型LEDも試すなど試行錯誤を重ね、「1方向しか照らせないパネル型よりも光が拡散する電球型の方が釣果が得られる」と今回、本格導入した形にたどり着いた。

 燃料のA重油の価格は現在1リットル当たり60円余りと、高騰時の半分程度に落ち着いている。ただ、LED集魚灯をともす際に使うA重油の量は「従来のメタルハライド灯の3分の1程度」(北崎さん)。さらに発電機を回すエンジンの回転数も約3割削減でき、「エンジンの負荷も少ない」と経済性の高さを強調する。

 LEDは昼光色で中国製。建築現場の足場などを手掛ける成本工業(福井市上天下町)が輸入し、北崎さんに提供した。成本信之社長は「もともと室内の建築現場にLEDの導入を進めてきたが、今後は漁船にも使途が広がっていけば」と期待する。

 釣行には、北崎さんとかねて付き合いのある名古屋市のイカ釣り仲間3人らが同行。「LEDは熱を出さないので船内が暑くなく、虫も来ない。エンジンの回転数が少ないから音も静かだし、とても釣りやすい環境。遊漁船にも活用してほしい」と話していた。

福井新聞社

最終更新:8月11日(木)8時37分

福井新聞ONLINE