ここから本文です

世にも恐ろしい、江戸のホラー絵画「血みどろ絵」とは?

TOKYO FM+ 8/11(木) 12:00配信

夏の「ひんやり」といえば、怖い話! 日本の古典ホラーは怖い!と世界でも評判で、外国の方などは失神してしまうほどの恐怖だといいます。毎年、この時期に怖い話をご紹介していますが、今年は話ではなく、絵についてご紹介。こわ~い「浮世絵」の話です。

浮世絵というと、どんな絵を思い浮かべますか?
美人画や、歌舞伎のワンシーンなどが鮮やかな色で描かれているイメージでしょうか?
でも中には、見るだけで背筋も凍るような、怖~い浮世絵もたくさんあります。
そんな恐ろしい浮世絵ばかりを集めているのが、東京・渋谷区神宮前の太田記念美術館で開催している「怖い浮世絵」展(2016年8月28日まで開催)です。

江戸の人々も、怖いものへの好奇心は旺盛でした。
歌舞伎でも怪談ものは人気がありましたし、そうした話は数えきれないほどあります。
そして浮世絵にも、幽霊や鬼、化け物、残虐なシーンなどが多く描かれているのです。

たとえば、幕末に流行した「血みどろ絵」。
その名のとおり、絵の中に血痕などが描かれているこの絵。
その多くは芝居の中の残虐なシーンなどがテーマとなっており、別名「無惨絵」「残酷絵」とも言います。
多くは、歌川国芳の門下である落合芳幾と、その弟子の月岡芳年によって描かれ、そのあまりの迫力には、思わず目をそらしてしまうほど……。

特に月岡芳年は、幕末から明治期を生きた「最後の浮世絵師」と呼ばれる画家。
血みどろ絵を多く描いたことから「狂気の絵師」とも呼ばれますが、その画力はすさまじく、一度見たら忘れられない絵ばかり。
まさに天才と言っても過言ではなく、その作品は後に谷崎潤一郎や江戸川乱歩、三島由紀夫など、大正や昭和に活躍した文学者たちにさまざまなインスピレーションを与えました。

妖しく、そして幻想的でもある江戸のホラーな浮世絵たち。
暑い夏……江戸の幽霊や化け物たちに会いに行き、涼しい体験をしてみてはいかがでしょうか?

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年8月10日放送より)

文/岡本清香

最終更新:8/11(木) 12:00

TOKYO FM+