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消える「東京メトロ唯一の座席」 南北線開業から四半世紀、初期車両リニューアルで

乗りものニュース 8月11日(木)15時0分配信

南北線開業後、四半世紀の変化に対応

 東京都心を南北へ貫くように目黒駅(東京都品川区)と赤羽岩淵駅(東京都北区)を結び、東急目黒線の日吉駅(横浜市港北区)、埼玉高速鉄道線の浦和美園駅(さいたま市緑区)まで直通運転を行っている東京メトロの南北線。1991(平成3)年11月に駒込駅(東京都豊島区)と赤羽岩淵駅のあいだから開業し、約25年が経過しました。

 これにともない、東京メトロはその開業初期に登場した南北線9000系電車の1次車(最初に製造されたグループ)について、2020年度までに順次リニューアルを実施。対象の8編成48両(01編成から08編成)のうち、最初に完成した編成(05編成)の営業運転を2016年8月15日(月)から開始します。

 リニューアルのポイント、そのひとつは「デザイン」です。従来、側面へ一直線に描かれていたラインが、「ウエーブデザイン」になりました。東京メトロによると、現状の面影を残しつつ、「柔らかさ」と「躍動感」を表現したとのこと。そして、側面上部へ新たに追加されたラインも注目です。近年、鉄道で整備が進む“あるもの”を考慮し、入れられました。

 こうした側面のラインには、「何線の電車か?」をひと目でわかるようにし、誤乗車を防ぐ目的も存在。しかし、駅に線路への転落や列車との接触を防ぐ「ホームドア」があると、車両側面の比較的低い位置に書かれているラインは、ホームドアに隠れてしまうことがあります。

 南北線のホームドアは背の高い壁状のもの(フルハイト式)ですが、透明な部分が多く、側面のラインが車両の低い位置に入っていても問題ありません。しかし、2000(平成12)年頃に直通運転を開始した東急目黒線、埼玉高速鉄道線のホームドアは背が低いですが(ハーフハイト式)、透明ではなく、低い位置にあるラインが見えない状態になっていました。そのため今回、高い位置にもラインが追加されたわけです。

南北線らしくなった車内 各車両にフリースペース、エアコンの「冷えすぎ」防止策も

 リニューアルされた南北線9000系の車内は、乗降用ドアと座席の仕切り部分に同線のラインカラーである「エメラルドグリーン」のアクセントが加えられ、床もライトグリーン系に。外観同様、ひと目で「南北線」だと分かるようになりました。

 そして座席の仕切り部分が、座っている人とドア横に立つ人の干渉を防ぐよう大型化されたほか、優先席部分のつり革を低くする、ドア上の案内表示器をシンプルなLEDからより多くの案内、情報を提供できる液晶モニター(2台)にする、車いすやベビーカー、大きな荷物を持っての乗車を考慮し、6両編成の全車両にフリースペースを1か所ずつ設けるなど、快適性向上が図られています。

 また夏、すいている電車に乗ったとき、冷房の効きすぎで寒いと感じたことのある人、少なからずいるかもしれません。リニューアルされた9000系では、乗車率が低い場合に送風機の運転を「低速」にし、“冷えすぎないようにする”という改良も行われました。

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最終更新:8月11日(木)15時18分

乗りものニュース