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佐賀県内4市町、消防団の津波退避手引 未作成

佐賀新聞 8/11(木) 11:42配信

 津波被害の恐れがある佐賀県内8市町のうち鹿島市など4市町が、災害対応に当たる消防団の退避のタイミングなどを定めた手引を作成していないことが分かった。「被害想定が小さかった」「防災マップを作成して消防団に説明している」などを理由に挙げた。いずれの市町も県の要請などをきっかけに、本年度中の作成を目指している。

 手引の未作成は鹿島市のほか、杵島郡白石町、藤津郡太良町と東松浦郡玄海町。

 検討が遅くなった理由について、白石町は「海岸の堤防が約7メートルとある程度高さがあり、緊急性を感じていなかった」とする。九州電力玄海原発が立地する玄海町は、2013年に洪水や津波などの防災情報を提供する「玄海町防災マップ」を作成して町内全域に配布しており、「あらためて手引が必要だとは思わなかった」と釈明した。

 県が昨年度、県沿岸に最大級の津波が及んだ場合の浸水想定を発表したことも影響し、鹿島市は「津波が来ても堤防の高さを超えない」とした従来の認識を改めたという。

 有明海沿岸の白石、鹿島、太良の3市町は昨年度から、担当者レベルで情報交換を続けており、沿岸の旧芦刈町がある小城市の手引を参考にしながら検討を進める。「お互いに地形が似ており、注意点などの漏れをなくせる」(太良町)利点があり、市町ごとの地理的特徴も各手引に盛り込んでいく。

 総務省消防庁によると、津波被害の恐れのある全国656市区町村のうち、4月1日時点で89市町村が未作成。前年同時期の181からほぼ半減したが、なお全体の14%に上った。東日本大震災では、住民の避難誘導などに当たった多くの消防団員が犠牲になっている。消防庁は早急な作成を促すため、未作成の市町村名を7月末に初めて公表した。

 89市町村のうち、作成予定は「10月1日まで」27市町村、「本年度中」38市町村、「来年度以降」12市町村だった。都道府県別では、原発事故の避難区域を抱える福島を除き、未作成の割合が最も高かったのは佐賀、熊本両県の50%だった。

最終更新:8/11(木) 11:42

佐賀新聞