ここから本文です

教訓生かし課題共有 熊本支援派遣職員が報告小田原市

カナロコ by 神奈川新聞 8月11日(木)8時3分配信

 熊本地震の被災地支援に派遣された小田原市職員らによる報告会が10日、市役所で開かれた。職員らは現地で撮影した写真を紹介しながら、地震の特徴や建物の被害状況、支援した業務内容などを報告。熊本地震の教訓を、自らの災害対応に生かすため、現地入りから浮かび上がった課題を共有した。

 市は4月下旬から7月上旬まで、2次災害防止のために建物の使用の可否を判断する「応急危険度判定」や、罹災(りさい)証明書発行のために住宅の被害程度を調べる「住家被害認定調査」などに従事させるため、職員8人を熊本市や益城町、南阿蘇村に派遣。これとは別に支援金贈呈のため、加藤憲一市長ら4人も現地入りした。

 被害状況の調査のため、被災地を訪れた防災対策課の門松建佑主事は、2階部分がつぶれた3階建ての建物や、跡形もなく崩れた公民館などの写真を紹介。「(2度の震度7に襲われた)益城町から5キロ離れた場所では普通の生活を送っており、被害が集中したのが特徴と感じた」と振り返った。

 危険度判定を行った開発審査課の吽野明主査は「古い建物、特に1981年以前の旧耐震基準で建てられたものの被害が顕著だった」と説明。耐震化について「所有者の命だけでなく、隣の建物や地域全体を守ることにつながる」とその重要性を説いた。

 被害認定調査のために現地入りした、資産税課の阿萬慶祐主事は「被災地の事例から被災イメージを得ることが一番の備えになる」と指摘。益城町職員の自宅を偶然調査し、「自治体職員は、最大の支援者でありながら被災者でもあることを痛感した」とも語った。

 その後、現地の教訓に基づく小田原市の取り組みについて、防災部の岡辺直樹副部長が報告した。災害により迅速に対応できるよう、災害対策本部内に設置する19部署を、目的別の6チームに編成し直す改編案などを提示。「課題に対する対応策について、各所管の職員といろいろ協議し、地域防災計画に反映したい」と述べた。

 報告会は、熊本地震を教訓に職員の防災意識を高めようと開かれ、約180人が参加した。

最終更新:8月11日(木)8時3分

カナロコ by 神奈川新聞