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中国、THAADを理由に対北朝鮮安保理声明に反対

ハンギョレ新聞 8月11日(木)9時19分配信

「北朝鮮の核・ミサイルを口実にTHAAD配備してはならない」と要求 大統領府が「本末転倒」と中国批判した翌日、修正案配る 米国「北朝鮮に誤ったメッセージを送ることになる」…声明採択を放棄

 米国と中国が国連でも高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐり対立し、北朝鮮のノドンミサイルと推定される弾道ミサイル発射に対する安保理声明が採択されなかった。中国が国際舞台の国連で北朝鮮に対する声明採択に反対する論理としてTHAAD配備を取り上げたのは異例だ。

 複数の国連消息筋は9日(現地時間)、「国連安全保障理事会(安保理)が今月3日に行われた北朝鮮の弾道ミサイルの発射に対する糾弾声明を採択する過程で、中国が『THAAD反対』を盛り込むことを求めた」として、「これにより、米政府が同日、これ以上声明採択を進めることを諦めた」と明らかにした。

 中国は、北朝鮮のミサイル発射直後の3日に開かれた安保理の緊急会議では、THAAD問題を取り上げかったという。ところが、米国が以前の報道声明とほぼ同じレベルで北朝鮮の弾道ミサイル発射が安保理決議を違反したと非難する内容の草案を公開してから、状況が変わったと消息筋は伝えた。

 外交部当局者は10日、「中国が(安保理の報道声明にTHAAD反対盛り込んだ)修正案を配ったのは、現地時間の月曜日(8日)」だと話した。「本国からの訓令がない」としながら採択の留保を求めていた中国が「THAAD反対」を盛り込んだ自国の修正案を提示したのは、大統領府のキム・ソンウ広報首席がTHAAD配備と関連した中国側の反応を「本末転倒」と正面から批判した翌日のことだ。

 これと関連し、米国メディアは、中国が米国の草案に対抗して「すべての関係国が緊張を高め、互いを挑発的行動に誘導するような、いかなる処置も控えなければならない。北朝鮮の核とミサイルプログラムの脅威に対処することを口実に、北東アジアに新たな迎撃ミサイル基地を配備してはならない」との内容を盛り込んだ草案を提案したと伝えた。「北東アジアの新たな迎撃ミサイル基地」とはTHAADを指すものだ。THAAD配備が北東アジアの緊張を高める可能性があるという中国側の認識が窺える。

 米国側はこれに対し、「北朝鮮の明白かつ繰り返される弾道ミサイルの脅威から関連国家を保護するための純粋に防衛的な措置を非難することは、明らかに不適切であるだけでなく、北朝鮮に完全に誤ったメッセージを送ることになる」と反発する内容の電子メールを(安保理理事国に)送ってから、声明の採択を放棄した。安保理が議長声明や報道声明を採択するためには、15カ国の理事国の同意が必要だが、中国の反発が激しく、採択が難しいと判断したからだ。

 外交部当局者は「中国は、米国の草案の最も重要な部分である北朝鮮の弾道ミサイルに対する強い糾弾と深刻な憂慮の表明、国連安保理決議2270号などの関連決議の重大な違反行為であるとの認識や決議の完全かつ徹底した順守の要求などの文言には反対しなかった」と付け加えた。

 中国が国連でもTHAAD配備を問題視して北朝鮮に対する糾弾声明の採択に反対したことからして、中国が今後、安保理の対北朝鮮制裁の履行を戦略的に緩和し、朝中関係の改善を積極的に試みる可能性が高いものと見られる。また、韓国および米国との二国間外交だけでなく、国連のような多国間国際舞台でもTHAAD配備が北東アジアの緊張を高めるという点を積極的に知らせる世論戦を展開するものと予想される。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:8月11日(木)9時19分

ハンギョレ新聞

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