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立命館大GK白坂楓馬、PK戦突入の熱戦で“恩師”との邂逅

ゲキサカ 8月11日(木)11時28分配信

[8.10 総理大臣杯準々決勝 桐蔭横浜大0-0(6PK5)立命館大 ヤンマースタジアム長居]

 「いつも以上に勝ちたい気持ちが強かった」。試合後、GK白坂楓馬(2年=桐光学園高)がそう口にしたのには理由がある。対戦相手である桐蔭横浜大のGKコーチを務めるのは桐光学園高時代に「戦術的な面や状況判断など、足元の技術などを細かく教えてもらった」という湯田哲生氏。GKコーチがいない現在も、練習メニューを作成する際には、氏から教わったメニューを参考するなど多大な影響を受けた人物で、成長した姿を見せるためには、チームを勝たせることが一番だと考えていたという。

 前後半の90分、そして延長の20分を加えた110分間を無失点で終えたように白坂自身のセービングは成長を示す働きだった。延長前半には相手と接触し、治療を行う場面もあったが、この試合にかける想いの強さは落ちない。

「存在感がある。去年のリーグから、不安になる時間帯に落ち着いて、流れをもう一回引き寄せてくれる」と米田隆監督が口にしたように相手に押し込まれる場面が続いた延長後半の働きは特に秀逸で、「みんなが頑張ってくれている中で、運動量で言えば自分が一番少ない自分ができることと言えば、声で鼓舞することとポジショニングの微調整を伝えることくらい。みんなの身体が動かない分、自分が鼓舞して無理矢理にでも身体を動かしてもらえるように、いつも以上に気持ちを強くしてコーチングをした」と存在感を増していく。

 延長後半7分にはゴール前に入ったCKがMF石川大地(3年=水戸啓明高)に当たり、勢いよくゴールに襲い掛かったが咄嗟に手を伸ばして失点を回避しただけでなく、PK戦でも力を発揮。

 立命大の4人のキックが失敗し、白坂が5人目のキックを止めなければ敗戦が決まるという状況の中、「相手の表情を見た瞬間に自信が無さそうだったので、蹴る瞬間に止められると思った」とDF眞鍋旭輝(1年=大津高)のキックを落ち着いてストップ。勝利への望みを繋いだが、立命大の7人目が桐蔭横浜大のGK田中雄大(3年=青森山田高)に阻まれ、あと一歩のところで勝利を逃した。

「2回戦の筑波大戦でも、後半のしんどい時間に攻められてしまった。そういう時に声をかけて、守りやすい形を作らないといけないし、守備に枚数を増やした分、攻撃にパワーをかけられなかったと思う。ビルドアップも前半は上手くいったと思うけど、後半はミスが目立ったので今日は満足できない」

 そう口にするように納得の行く結果とは言えなかったが、試合後には湯田氏から「GKコーチがいない中でも成長していると思う。前を向いて、頑張りなさい」と声をかけられたという。

「高校を卒業してからも気にしてもらえるのは、非常にありがたい。湯田さんの言葉で前を向いていこうと思えたし、もっと高みを目指していこうと思えた」。そう口にしたように敗れはしたものの、恩師との再会によって、白坂の成長が加速するのは間違いない。

最終更新:8月11日(木)11時28分

ゲキサカ