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アパート経営で成功するために! 押さえておきたい、リスクと失敗例

ZUU online 8/12(金) 6:10配信

良い物件さえ手に入れば、自動的に継続して家賃収入が得られると楽観的に考えている方も少なくないでしょう。しかし、実際には様々なリスクを把握し管理する能力がなければ、不動産の賃貸経営は失敗します。

そこで今回は、アパート経営で起きた4つの失敗例をご紹介します。これらを通して、賃貸経営におけるリスク管理の必要性を理解していただければと思います。

■実際に起きた不動産投資の失敗例

1. 地方の「高利回り」アパートを管理会社任せにした
地方のアパートは都心に比べると手が届く範囲の価格帯の物件も多く、高利回りで短期間に高い収益を獲得したい投資家から人気がありまます。こうした物件を手に入れるには、地方の不動産仲介会社とやり取りをします。

この仲介会社が管理業務を行っていない場合、物件管理は別の管理会社に依頼することになりますが、ここに大きなリスクが潜んでいます。

地方のアパートの高利回り物件は、ほとんどが築古の木造アパートです。古いアパートは、近隣相場より賃料が安めというメリットがありますが、入居者が決まりにくいことがあります。そのため、何より「入居を決める力が強い」管理会社が必要不可欠です。なぜなら、売買価格が安くて表面利回りが20%~25%というアパートも、空室だらけでは赤字になる可能性があるからです。

自分が住んでいない地方の不動産経営では、頼れるのは管理会社しかありません。管理会社の客付けや建物管理、入居者対応がしっかりしていないと、リスクはかなり高まります。

こうしたリスクがあるにも関わらず、面識のない管理会社に物件管理を任せたことでアパート経営に失敗するケースが多いのです。買った後は、管理会社に依頼さえすれば上手くいくというものではないのです。物件選びと同じくらい慎重に管理会社は選ばなければなりません。

2. 「損益通算」に甘えて経費を多用したサラリーマン
近年、「サラリーマン大家さん」といわれる不動産投資家が増えてきており、インターネット、ブログ、講演会などでカリスマ大家さんが活躍しています。サラリーマン大家になった場合のメリットはたくさんありますが、リスクもあります。その中の一つが「損益通算」に関連したリスクです。

損益通算とは、サラリーマンとして会社からもらう所得と賃貸経営による所得を合算し、全体の所得から、賃貸経営の赤字分を相殺することです。例えば、サラリーマンの所得が400万円で賃貸経営の赤字が100万円であれば、所得は400万円 - 100万円 = 300万円となり、この300万円に対して所得税がかかることになります。賃貸経営が赤字だったことで結果的に税率は下がり、納税額も少なくて済むのです。損益通算による節税は、不動産投資のメリットの一つとされています。

しかし、あるサラリーマン大家さんは、この「損益計算」が原因で大きな失敗をしてしまいました。

その大家さんは、アパート経営の損益通算による節税目的のために、経費を多用し、不動産所得の赤字を極力増やしていきました。ところが、ある日建物に急な修繕が必要となりました。運悪く同じタイミングで家賃滞納や退去者による空室が重なってしまい、家賃収入が一気に減少しました。

しかし、損益通算の赤字を増やすために経費を使いすぎていて、手元に残るお金は少なくアパートローンの返済のためのキャッシュが手元に残らなくなってしまったのです。そこで貯金を切り崩しながら賃貸経営を継続するか、アパートを売却するかの選択が迫られる事になり、売却を選択しました。売却益ではローンを完済する事が出来ず借金だけが残りました。

確かに節税は大切です。しかし、「アパート経営で赤字になっても節税になるから問題ない」と考えるのは本末転倒です。節税や経費ばかりを意識してしまうとこのようなリスクが発生します。そうならないために、手持ち資金の管理を優先すべきです。

3. 大規模な修繕を先延ばしした影響で退去者が続出
収益率を最優先してしまった結果、賃貸経営が1年ももたず失敗したというケースです。

ある大家さんは、収益率の高い物件であることを最優先に考えて、中古アパートの物件価格とそれに関連する諸経費を払える、最高限度額で融資を受けました。その時に仲介会社からは、天井や壁の全面防水塗装、配管補修などの大規模な修繕をしなければいけない状態だという話を聞いていましたが、「物件を手に入れてから、一定期間の家賃を貯蓄して大規模な修繕をしよう」と考えて、アパートを取得しました。

大家になって1カ月も経たないうちに、入居者から修繕の要望を受けました。管理会社を通じて「少し待ってほしい」と伝えましたが、資金が貯まっていなかったので数カ月間修繕しなかったところ、契約更新を迎えた入居者の半分が退去。大家さんは慌てて修繕を決意しましたが、その時点で修繕費用の見積書も取っておらず、修繕費用も大幅に足りないことが判明。結局、残りの入居者も退去してしまい、アパート経営は破綻を迎えました。

アパート経営を始める際には、入居者の視点を重視した経営計画が必要なのです。

4. レントロールを見ずに手に入れた満室アパートの末路
「満室アパートのオーナーチェンジ」と聞けば、手堅い投資と思われるでしょう。しかし、満室アパートであっても経営に失敗するケースはあります。

ある大家さんは、レントロール(家賃明細表)をしっかりと確認せずに手に入れ、購入1年後の更新期間に入居者の半分が退去、赤字経営になってしまいました。実は、購入時の満室状態は「家賃1カ月無料」キャンペーンで集客されていたのです。

「満室」不動産については、「何らかのキャンペーンで、一時的に満室になっているのでないか?」ということを、購入前に必ず確認して下さい。良くあるのが「家賃1カ月無料」や「初期費用○万円」です。その結果、半年前まで入居率50%だった物件も満室にすることは可能ですが、それでは長続きしません。少なくとも、過去2年間のレントロールは必ず確認しましょう。そうすることでアパートの人気度も分かります。

■まとめ

アパート経営の失敗はほとんどの場合、予期せぬことではなく想定できたリスクを見落としていたことが原因です。そうならないためには、数多くの事例から失敗と原因を学んでください。

それと同時に、次のような意識を持つことも必要です。

・ 入居者が継続して住みたいと思う物件か
・ 一時的な出費があっても経営は継続できるか
・ 家賃が入らない場合でも経営がすぐに傾かないか
・ リスクから目を背けていないか

このような意識を常に持ちながら、冷静な判断を下すようにしましょう。 (提供:TATE-MAGA)

最終更新:8/12(金) 6:10

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