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Airbnb苦情ツール・違法監視サービスとは?

ZUU online 8月12日(金)6時10分配信

民泊仲介サイトの最大手であるAirbnbは、世界190ヶ国以上の民泊情報を提供しています。日本では2013年にAirbnb日本版公式サイトがスタートし、2015年4月には日本国内の登録物件が8,000件を超え、前年比で3倍以上となっています。

このように、日本でのAirbnb利用が増加する一方で、一般住宅での民泊営業に関連する近隣住民などからの苦情も増加しています。また、こうした問題に対応するためのツールも登場しています。

■海外のみならず日本でも増加傾向

最近、海外では民泊に関するトラブルが問題視されています。例えば米国のニューヨーク州では2016年6月、市内の集合住宅を民泊として利用する目的で仲介サイトに掲載すると、罰金を科すという法案が可決されました。

日本でも、外国人観光客に人気のエリアを中心に、民泊関連の苦情やトラブルが増えています。

新宿区保健所衛生課の発表では、2015年4~12月の間に「短期間、知らない外国人が住宅に出入りしている」など57件の苦情が寄せられたことが分かっています。台東区でも、同様の苦情が2016年4月だけで17件も保健所に寄せられている状況です。苦情内容は、ごみ出しマナーが10件で最も多く、次いで不特定多数の外国人の出入り、騒音、分譲マンションの共有部の占拠などが続きます。

京都市でも民泊の違法営業が増加し、騒音トラブルが多く起きたことなどから、市は民泊対策のプロジェクトチームを結成し、実態調査などを行うと発表しています。さらに「民泊110番」を設置し、住民からの民泊に関する相談を受け付ける体制を整えました。

■近隣住民などからの苦情に対応する「Airbnbと近隣のホスト」ツールの提供を開始

こうした状況を受けて、Airbnbは2016年5月から登録物件の近くに住む住民などの苦情やトラブルを受け付ける新たなツール「Airbnbと近隣のホスト」の提供を開始しました。

このツールのメリットは、トラブル内容を具体的に運営者に伝えられることです。

まず、投稿者はAirbnbの公式サイトにある該当ページで「騒音・騒動、パーティー」「公共スペース(駐車場、ゴミ集積所など)」などのカテゴリを選び、氏名とメールアドレスを入力します。

次にAirbnbから届くメールを通じて、トラブル内容の入力ページにアクセスします。そこではリスティング(宿泊先)の所在地やURL、トラブルの具体的な内容や発生日時、どのような対応を希望するかなどを記入する欄があります。物件の所在地や発生日時などを細かく記載するため、情報の信憑性が高くなることがメリットです。ホストではなく、Airbnb側だけに伝えたい非公開のメッセージも記入できます。

該当物件のURLを記載すれば、基本的にはAirbnb側から物件の投稿者に連絡が行くようになっています。所在地を記載した場合もAirbnb側からホストに連絡が行き、事実関係を確認するという流れです。

投稿者は自分の連絡先をホストに公開することができるため、ホストと直接話し合いをすることも可能です。ホスト側も、Airbnbが間に入ることで冷静な話し合いや対応ができるかもしれません。もちろん、投稿者の中には「自分が投稿したことをホストに知られたくない」という人もいます。投稿自体は誰でも可能ですが、氏名や連絡先をホストに明かすかどうかは任意のため、ホストに自分の個人情報を公開しないことも可能です。

■Airbnbなどの民泊に関する苦情に対応を行う企業も

Airbnbによる苦情受け付けツール以外にも、近隣住民などからの民泊に関する苦情に対応するサービスを行う企業が登場しています。民泊許可物件の管理やAirbnbの運営代行などを行う民泊専門の不動産会社・イールドマネジメントは、Airbnbの運営サポートや室内清掃、建物管理に加え、近隣住民からのクレームがあった場合の対応なども行います。

現在、Airbnbの運用代行会社は多くありますが、不動産免許がないとこうした違法監視やトラブルなどの対応ができません。イールドマネジメントは不動産会社という強みを活かして、近隣住民からの理解が得られるような対応や説明などを行います。

■クレーム情報があってこそ対策が立てられる

Airbnbは、最近大きな問題になっている国内の宿泊施設不足解消や、一般住宅を活用した新たなビジネスにつながる可能性を秘めた新しいサービスです。しかしその一方で、ホストの近隣住民にとっては「住んでいる場所に見知らぬ外国人が出入りすること」にほかならず、そうしたサービスに違和感を持つ人も少なくありません。

政府は民泊の規制緩和を進めていますが、マナーやルールを守らない一部のゲストのせいで、民泊に関する自治体や世間の目が厳しくなっていることも事実です。Airbnbでも、ホストが室内の様子を知ることができないため、何が起きているのか状況を把握できないことも少なくないでしょう。

今回ご紹介した「Airbnbと近隣のホスト」のようなサービスが活用できれば、近隣住民がどのようなことで困っているのかを、運営者側で把握することができます。ホスト側も具体的なトラブルやクレームの情報を得ることで、どういった対策を取るのが良いのかを考えるきっかけになるでしょう。(提供:民泊投資ジャーナル)

最終更新:8月12日(金)6時10分

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