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「エデュケーションエンジニア」ってどんな人?

@IT 8月12日(金)6時10分配信

 エデュケーションエンジニアは、ITエンジニアを育成するための研修を企画、開発し、講師として研修を実施する職種である。ITエンジニアに高い専門性が求められる現在、「ITに関する専門スキル」と「人材育成に関する専門スキル」を活用して、プロフェッショナルなITエンジニアを育成する重要な役割を担っている。インストラクションを主に行う人は、「インストラクター」や「トレーナー」と呼ばれることがある。

【その他の画像】がんばれ、エデュケーションエンジニアさん

 所属会社は「教育サービス専門会社」と「IT企業」の場合が多い。前者は顧客向けの研修企画やインストラクションを行い、後者は社員の人材育成に携わる。

 教育サービス専門会社の研修は、広く一般に受講者を募るパターンと、特定の顧客の受講者に対して研修を実施するパターンがある。

●エデュケーションエンジニアの仕事

 エデュケーションエンジニアの業務は、「研修企画」と「インストラクション」の2つに分けられる。

1 研修企画

 ITエンジニアに対する市場や受講者のニーズを分析する。それに応じた研修を企画し、研修の「カリキュラム」「コース」「教材」を設計する。

 特定顧客向け研修の場合は、個別ニーズに合わせて研修を企画、開発したり、既存の研修内容をカスタマイズして提供したりすることがある。

2 インストラクション

 研修で使用する教材を開発し、研修の運営管理を行うとともに、自ら講師として研修を実施する。

 複数人の受講者に対してオフラインで教育する「集合研修」以外にも、「eラーニング向けの企画、開発および運営」をすることもある。

 各種ベンダーの資格取得のための研修を担当する場合は、企画、開発はせず、研修の実施のみ行うこともある。

●エデュケーションエンジニアのやりがい

 エデュケーションエンジニアのやりがいは、何といっても「受講者の反応をじかに感じられる」ことだ。受講者が本当に内容を理解したときに見せる「表情」を見るときこそ、「この仕事をしていて良かった」と思える瞬間である。

 さらに「研修で学んだことが現場で役に立った」という話を耳にすることは、エデュケーションエンジニア冥利(みょうり)に尽きると言っていいだろう。

●エデュケーションエンジニアに必要なスキルは?

 エデュケーションエンジニアには、教える内容に関する「専門知識」と「人材育成スキル」の2軸が必要である。

○専門知識

 専門知識の習得には、社内外の研修などを活用して自ら積極的に吸収していく姿勢が大切である。研修対象分野のエキスパートと共同で企画、開発を行うこともあるが、コミュニケーションが取れるレベルの知識やスキルは持っていたい。また現場を知るという面で、エデュケーションエンジニア以外の職種を経験することも有効である。

○人材育成スキル

 人材育成スキルは、以下の4つに分類できる。

1. 講師として研修を実施する「インストラクションスキル」
2. 人材育成の方針や目標に応じた「研修の企画、開発スキル」
3. 研修というプロジェクトを企画、開発して実施まで完遂する「マネジメントスキル」
4. 研修全体を体系的に捉え、物事を概念化・抽象化する「コンセプチュアルスキル」

○プロフェッショナルスタンス

 上記の2つに加え、「プロフェッショナルスタンス」も求められる。

 これは文字通り「プロフェッショナルとしての姿勢」のことである。エデュケーションエンジニアであれば、「常に厳しく自己評価を行う」「健全なプライドをもって社会に貢献する」「新しいことに好奇心を持ちながら学び、成長し続ける」「学習者が学ぶ喜びを自分の喜びとして感じられる」「顧客満足を追求する」「優れた後進を育成し、協調して活動をしていく」「常に改善を続ける」「あらゆる人脈から学ぼうとする」などである。

●エデュケーションエンジニアのキャリアパス

 エデュケーションエンジニアになるには、「最初からエデュケーションエンジニアとして就職するルート」と、「他職種から転身するルート」がある。

 前者の場合は、研修の実施から始めて、その後に企画、開発を経験することになる。まず研修対象分野の知識とインストラクションの基本を学び、研修の実施やテキストの改訂を行う。徐々に研修対象分野の深さや幅を広げて、研修の企画、開発に携わるようになる。

 後者の場合は、それまでに身に付けた専門スキルを生かし、研修の企画、開発から始め、その後に研修実施を経験することが多い。

 エデュケーションエンジニアとして経験を積んだ後に、人材育成事業を立ち上げて独立したり、人材育成コンサルタントとして活動したりと、人材育成に関わるさまざまな場面で活躍している人も多い。

●エデュケーションエンジニアに向いているのはどんな人?

 プロフェッショナルスタンスの1つである「学習者の学ぶ喜びを自分の喜びとして感じられる」人が特に向いているだろう。教えることが好きな人や、人が喜んでくれたり成長したりするとモチベーションが高まる人には最適だ。

 体系的な教育を実施する場合は、短期的な成果にとらわれ過ぎず、人の成長をじっくり見守れる人が望ましい。


●解説 古山智恵子:野村総合研究所 システムコンサルティング事業本部 人材育成担当1991年、野村総合研究所入社。システムエンジニアとして主に飲食業・小売業・サービス業などのシステム開発を担当。その後人材開発部に異動し、新入社員研修、ITエンジニア人材の育成施策、ダイバーシティー推進などの活動を行う。現在は、システムコンサルティング事業本部にて、営業支援および本部員の人材育成を担当している。米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー

最終更新:8月12日(金)6時10分

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