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【柔道男子】ベイカー茉秋「柔道界のヒョードル」目指す!

東スポWeb 8月12日(金)7時1分配信

【ブラジル・リオデジャネイロ発】10日(日本時間11日)、柔道男子90キロ級のベイカー茉秋(ましゅう=21、東海大)が金メダルを獲得。ニッポン柔道に誕生したニュースターの秘話を披露――。

 圧巻の内容だった。初戦から4試合連続一本勝ちのベイカーは決勝でリパルテリアニ(ジョージア)から大内刈りで有効を奪って優勢勝ち。両手の指を突き上げ喜ぶと「朝から調子良くて、イケるかなと思ったら、そのまま優勝しちゃった。(90キロ級では日本初の金メダルに)歴史に名を刻んだかなと思います」と顔をくしゃくしゃにした。

 最強への思いは誰よりも強い。趣味は格闘技観戦。中でも心酔しているのは“60億分の1の男”と呼ばれた元PRIDEヘビー級王者のエメリヤーエンコ・ヒョードル(39)だ。圧倒的な強さにひかれ、ベイカーも“氷の皇帝”の背中を追った。リオ出発前も「この前も試合してましたよね。ボクもやってやりますよ!」と笑顔で話した。他の選手があまり関心を示さない「世界ランク1位」にこだわり続けたのも「柔道界のヒョードル」を目指しているからだ。

 それが実現した際には「世界ランク1位はボクだけです!」と誇らしげに胸を張った。陽気で感情もストレート。LINEで同様のメッセージを受け取った恩師の東海大浦安高・竹内徹監督(56)は「昔のプロボクサーのカシアス・クレイ(モハメド・アリ)とか、ああいう感覚なんじゃないかな」。伝説の名ボクサーに例えて、躍進をたたえた。

 米国人の父を持つハーフのベイカーは鋼のような肉体とパワーに定評があるが、繊細な感性も兼ね備える。東海大の上水研一朗監督(42)は「ベイカーの本当の怖さは(技の)さばき。投げられないんですよ」。腰を引く組み手も独特で、懐にも入らせない。

 5月の国際大会で右肩を亜脱臼。今後手術が必要となる重傷だったが、ベイカーは「後悔はしていない」と平然としていた。「(緊張で)決勝の前に3回も吐いちゃったけれど、それで軽くなった」と屈託なく笑うメンタルの強さもまさにヒョードル並みだ。尊敬する男子代表・井上康生監督(38)は「ベイカーは日本柔道にとって“新種”」と評価。物おじしない度胸が、初の五輪の大舞台で大輪の花を咲かせた。

☆べいかー・ましゅう=1994年9月25日生まれ。東京都出身。父親は米国出身のハーフ。東海大浦安高で数々の高校タイトルを獲得。東海大進学後は国際大会でも活躍し、昨年の世界選手権では3位。柔道界屈指のイケメンとしても知られる。得意技は大外刈り。178センチ。

最終更新:8月12日(金)7時15分

東スポWeb

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