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大熊で特例宿泊開始 初日、6世帯12人申請

福島民報 8/12(金) 8:16配信

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県大熊町で11日、避難指示解除準備区域と居住制限区域に限り、お盆に合わせた特例宿泊が始まった。同町の特例宿泊は初めて。初日は6世帯・12人が申し込んだ。
 福島県会津若松市の仮設住宅から居住制限区域である大熊町大河原地区の自宅に戻った泉沢仁司さん(65)は昨年、90歳で亡くなった母の位牌(いはい)のある仏壇に新しい花を飾り線香を手向けた。初日は泉沢さんと妻(70)、長男(41)が泊まる予定で「母も帰って来たかったと思う。今晩はみんなで一緒に寝ような」とつぶやいた。
 以前から特例宿泊のため家の壊れた部分を直し、会津から冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどを持ち込んできた。「浜風が吹いてくるので会津より涼しいし、何より自宅は落ち着く」とほっとした様子。ただ、帰還困難区域の特例宿泊はできず、中間貯蔵施設建設で自宅に戻れない町民もいるため「なかなか素直に喜べない」と複雑な表情で語った。
 特例宿泊は年末年始や大型連休、お盆・お彼岸の期間に合わせて実施される。大熊町の特例宿泊は16日までで、町によると13世帯・40人が申し込んでいる。

福島民報社

最終更新:8/12(金) 11:16

福島民報