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【体操】寺本明日香 52年ぶり入賞の裏に田中理恵さんの教え

東スポWeb 8月12日(金)16時12分配信

【ブラジル・リオデジャネイロ11日(日本時間12日)発】体操女子個人総合決勝が行われ、寺本明日香(20=レジックスポーツ)が4種目合計57・965点で8位となり、日本勢では1964年東京五輪で6位の池田敬子以来52年ぶりとなる入賞を果たした。9日の団体決勝ではメダルまであと一歩の4位まで引き上げた日本女子体操の主将。快挙達成の裏には、あの先輩からのアドバイスがあった。

 最終種目の跳馬で寺本は会心のガッツポーズを見せた。昨年の世界選手権で初めて成功させた大技チュソビチナ(前転跳び前方屈伸宙返り1回半ひねり)を見事に成功し15・100点をマーク。その世界選手権では最終の平均台の着地に失敗し、涙を流した。それだけに「自分の演技を出し切った結果なので満足している。昨年の世界選手権の借りをしっかり返すことができてよかった。メダルは取れなかったけど、実力を出せて楽しかった」と満足げだった。

 競技前は緊張してふくらはぎがけいれんした。それでも1種目目の段違い平行棒を14・566点でスタートさせ、昨年の世界選手権でミスした平均台も無難にまとめた。3種目目の床運動もE難度の屈伸2回宙返りを成功。この時点で13位だったが、最後の最後に入賞圏内に飛び込んだ。

 寺本が体操女子に残した功績は大きい。チームの主将として今大会の女子代表を引っ張った。自身は国内外の大会でコンスタントに安定した成績を収めるだけではなく、伸び悩むメンバーには積極的に相談に乗った。

 手本にしたのは、ロンドン五輪時の主将・田中理恵さん(29)だ。同大会が五輪初出場だった寺本に理恵さんは「歌を歌うといいよ。大丈夫、会場はうるさいから聞こえないよ」とアドバイス。入場時に大好きな「ファンキーモンキーベイビーズ」の歌を歌って緊張が和らいだ経験がある。

 あれから4年。チーム最年長になった寺本は女子代表の主将に抜てきされ、チームを68年メキシコ五輪以来の4位に導くと、自身は52年ぶりの快挙を達成した。報道陣から「個人総合は主将の重責から解放されたのでは?」と問われても「そんなことはない。団体の方が楽しかった。個人は悔しさを晴らしたかっただけ」と日本の女子体操の歴史に名前を刻んだことの喜びは二の次だった。

 4年後の東京五輪は「まだわからない。やる気になればまたやりますよ」と笑う。だがどういう形であれ、寺本のレガシーは受け継がれていくはずだ。

最終更新:8月12日(金)16時25分

東スポWeb