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産地発 キャベツ帽子で 猛暑乗り切れ 外葉かぶって頭ひんやり

日本農業新聞 8月12日(金)7時0分配信

 西日本を中心に各地で35度以上の猛烈な暑さが続く中で、農家の間で「キャベツ帽子」が重宝されている。捨ててしまう外側の葉を頭に載せ、その上から帽子をかぶれば体感温度が下がり熱中症対策になるという。気象庁によると西日本を中心に8月末まで猛暑が続き、強い日差しが照り続ける見通し。今夏はキャベツ帽子で暑さを乗り切ろう。

・農作業時の熱中症予防に 子どもはかわいく

 高原地帯の群馬県嬬恋村でキャベツを8.5ヘクタール栽培する宮崎久一さん(51)、かおるさん(52)夫妻は10日、キャベツの葉を頭に載せ、その上から帽子をかぶって収穫に励んだ。

 今夏は、梅雨明け後の7月末から晴れて暑い日が続く。畑には木など遮るものがないため、強い日差しがふりそそぎ、体力を奪っていく。このため、かおるさんは「2、3年前から特に暑いと感じるようになって、キャベツをかぶり始めた。保冷材のようにひんやりとしていて1枚で30分から1時間は持続する」と今ではすっかりお気に入りだ。

 外葉は直径30センチほどで首をすっぽり覆える。載せる位置をずらせば日よけになり、葉脈が滑り止めになる優れものだ。

 きっかけは、久一さんの父が、以前からキャベツの葉を頭に載せて作業していたこと。「最初はおかしくておなかを抱えて笑ったが、実際にかぶってみたら作業の効率が上がる。先人の知恵に感心した」とかおるさん。久一さんも「父は当たり前のように、キャベツの葉を載せていたのが目に焼き付いていた」と振り返る。

 外国人にも好評だ。インドネシアから来た実習生のリヴォさん(30)は「嬬恋村はインドネシアより涼しいが、作業中は暑い。でもキャベツがあれば大丈夫。グッドアイデア」と笑顔を見せる。

 猛暑が続く西日本でも、キャベツ帽子が威力を発揮している。鹿児島県のJAグリーン鹿児島小野野菜部会のメンバーでキャベツやトマトなどを作る羽子田益雄さん(85)は、今夏から葉を頭に載せ、その上から麦わら帽子をかぶっている。「今年の夏は特に暑い。でもキャベツ帽子をかぶれば、体感温度は2度下がる」と実感する。

 子どもにも広がる。愛媛県西条市の大西知美さん(35)は、友人から「キャベツをかぶらせると外遊びの時の熱中症対策にぴったり」と聞いて今夏、祖父の畑で遊ぶ祐東くん(3)に試しにキャベツ帽子をかぶらせてみた。「見た目もかわいい、エコでうれしい。子どもも気に入っている」と知美さんは喜ぶ。

・水分含み保冷効果

 キャベツは本当に効果があるのか――。日本農村医学研究所(長野県佐久市)の浅沼信治客員研究員は、キャベツの外葉は(1)頭から首まで覆える大きさがある(2)形状がでこぼこしていてかぶると空間ができ、日差しの熱が直接、頭に伝わりにくくなる(3)葉が水分を含んでいるので保冷効果が続く――と利点を説明。「身近にあるものを使った面白いアイデア。熱中症予防に一定の効果が見込めるのではないか」としている。(尾原浩子、隅内曜子)

日本農業新聞

最終更新:8月12日(金)7時0分

日本農業新聞

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