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放送通信審議委、THAAD関連掲示文を相次ぎ削除…「ネット公論の場を脅かす」

ハンギョレ新聞 8月12日(金)23時33分配信

「電磁波で死の地」などの掲示文 通信小委3回の会議で12件を削除 「社会的混乱惹起憂慮」を根拠に 「曖昧で抽象的な規定」批判提起

 高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題で論争が激化するなか、放送通信審議委員会(放通委)がTHAADの有害性に言及したインターネット掲示文に対し相次いで削除を議決している。これに対して「曖昧で抽象的な基準だとして、インターネット公論の場を脅かしている」と労組や市民団体が反発している。

 放通委は11日に開かれた通信審議小委員会で「社会的混乱を顕著に引き起こす恐れがある」という理由で、THAADの有害性に言及したインターネット掲示文5件に対して削除決定を下した。放通委は7月26日と8月2日にも同じ理由でそれぞれ4件と3件の掲示物に対して削除を議決したことがある。7月12日、政府が慶尚北道星州にTHAADを配備することを決めた後、THAAD配備に反対する世論が沸き立っているが、放通委はこの期間に12件の関連掲示物を削除することを決めた。12件の掲示物は警察庁の申告により審議対象に上がり、概して「THAADの電磁波によって蜜蜂の活動がかく乱され絶滅し、マクワウリが凶作になって星州は死の地になるだろう」、「朝鮮半島の南側は災難に陥るだろう」など、THAADによる電磁波の有害性を問題視した文であるという。

 放通委が削除決定を下した根拠は「情報通信に関する審議規定」の第8条第3号(社会統合および社会秩序を阻害する情報)のうちの「その他、社会的混乱を顕著に引き起こす恐れがある内容」だ。この日の会議でも審議委員らはこの根拠を前面に出して「真偽と関係なく社会的混乱を引き起こしうる掲示物であれば削除は避けられない」と主張したという。放通委は以前にも「MERS怪談」、「セウォル号国家情報院介入説」などのインターネット掲示物に対してもこの規定を適用して削除決定を下したことがある。

 しかし、放通委のこのような審議規定と決定は、自由なインターネット公論場を抑圧するなど民主主義の原則に反しており、放通委が自ら掲げた基本原則の「最小規制の原則」にも合わないと指摘されている。

 表現の自由、公共データ開放などの価値を追求する非営利団体「オープンネット」は8月3日に声明を出して「国民が公的事案と関連して提起した疑惑を、放通委のような行政機関が不明確な基準でむやみに削除することは、結局国家が定めた方向だけに世論を統制するということ」とし、「放通委が通信審議制度を国家検閲のために憲法に違反して乱用している」と主張した。憲法裁判所はかつて「虚偽事実流布罪」を違憲とし、「表現や情報の価値や有害性の有無が国家によって一方的に裁断されてはならず、これは市民社会の自己矯正機能と、思想と意見の競争メカニズムに委ねられなければならない」と判示したことがある。

 全国言論労働組合放送通信審議委員会支部(労組)は、この日声明を出し「公論の場での討論が円滑に行われることを妨害したり、軋轢の発生自体を防ごうとする一切の思考や行為は、民主主義社会ではとうてい容認されえない」と主張した。また「抜きんでて曖昧で抽象的な基準を内容とする『情報通信に関する審議規定』自体に問題がある」として、「公論の場を破壊し、表現の自由を侵害する脱法治主義的審議を直ちに中断せよ」と要求した。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月12日(金)23時33分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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