ここから本文です

タブー破りは広がるかーマイナス金利、倹約家のリテール顧客にも適用

Bloomberg 8月12日(金)13時12分配信

欧州中央銀行(ECB)が2年前にマイナス金利を導入した際は、こんな展開になるとはほとんど誰も思わなかったろう。

それが今週、ドイツのバイエルン州テーゲルン湖近くにある人口5767人の村、グムントにある信用金庫のライファイゼンは個人の預金者から金利徴収を始めると発表した。9月から預金額が10万ユーロ(約1140万円)を超えるリテール顧客を対象に0.4%の利払いを求める。ECBがマイナス0.4%としている中銀預金金利をそっくりそのまま転嫁することになる。

ライファイゼンのヨーゼフ・パウル取締役は11日、「ビジネス顧客には相当の期間、マイナス金利を適用してきたが、残高が大きな個人顧客を別に扱うべき理由はあるのだろうか」と電話で発言。今のところ、預金残高10万ユーロを下回る顧客にはマイナス金利は適用されないとも話した。

この影響を受けるのは140人にも満たないとライファイゼン側は説明するが、ECBのマイナス金利のそもそもの目的は景気が低迷するユーロ圏での消費や投資の促進であり、倹約志向のバイエルン州の住民を対象とするものではなかった。ECBの報道官はコメントを控えた。

ECBのドラギ総裁は2014年6月に中銀預金金利をマイナス0.1%に引き下げた際、その措置は「銀行向けであり、市民向けではない」と語っていた。また、つい2週間前、クーレ理事は銀行からリテール顧客が離れない理由として、貯金にマイナス金利を課される兆しがないことを挙げていた。

クーレ理事の見方が正しいかどうかは、ドイツやそれ以外の国・地域でライファイゼン以外の金融機関がリテール顧客にマイナス金利を課すタブーにどう対応していくかにかかっている。

原題:Negative Rates for the People Arrive as German Bank Gives In(抜粋)

Julia Hirsch, Jeff Black

最終更新:8月12日(金)13時12分

Bloomberg