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株式投資で「予想を当てる」より重要な鉄則とは?

ZUU online 8月13日(土)20時10分配信

多くの個人投資家は、株式投資で利益を上げるために「予想を当てることが大切だ」と思っている。それゆえ、毎日株価が動く材料を探し、予想にエネルギーを使う。冷静に考えればすぐに気が付くことだが、将来の株価を100%予想することなどできない。この時点で、一般の個人投資家の意識は現実からずれていることになる。

■一般の個人投資家の典型的な株取引

株式投資で利益を上げるためには、安く買って高く売ることが必要だ。しかし、現実的にはこれが難しく、多くの投資家が苦労をしている。ここで、実際の株式市場において、株価の上下動の中で、どのような売買がなされているのかを確認してみる。

株価とは、長期的な視点で捉えると、その企業の収益の増減の影響を受けて上下動を繰り返す。ある銘柄が安値に位置しているという事実は、その会社の収益が減少傾向にあり、市場参加者も積極的に買ってはいないことを意味している。この時点で、この銘柄を強気に買い進む人は少ない。つまり、投資家は安値に放置されている株を積極的に買おうとは思わない。

次に、何らかの原因でこの銘柄は上昇を開始する。しかしこの時点でも、この会社の収益が急激に改善を始めていることは少なく、直前の下落傾向もあり、まだまだ投資家は積極的な買いを入れない。上昇開始における買いの力は弱いのだ。

上昇を続ける銘柄は、徐々に地合いが変化を始め、買いの力が強くなる。この頃には、徐々に収益の改善の兆しが見え始め、ファンダメンタルズの裏付けを伴いながら買い注文を集め始める。この辺りから、投資家は積極的に買い始める。さらに上昇を続ければ、収益改善は顕著になり、株価の上昇も注目を集めるようになり、人気化することになる。

これらの背景は、投資家の将来の上昇に対する安心感を与えるために、どんどん買いの力が大きくなる。そして、株価は実態からかけ離れて買い進まれて、行き過ぎの高値をつける。この時点で、市場参加者の心理状態が過熱すればするほど、大きい買いの力が入り、株価は異常な高値をつける。そして、ある時点で、それ以降の買いの力が途絶えた途端に急落が始まる。

こうして株価上昇の最終段階において、この銘柄は最も人気化し、最も大きい買いの力を集める。そして下落を始めた時、下落に対する準備ができていない投資家は、損失の拡大という現実に直面し、正常な判断を下すことなどできず、この銘柄の保有を放置する。これが、市場で高値づかみが形成された後、塩漬け株が生まれる理由だ。

含み損を生んだ株を決済することなく、株価が回復するまで待とうとするこの投資家の心理状態は、「全ての株取引で損をしたくない」という、勝率100%を目指す不合理なものなのだ。これが投資初心者の典型的な株取引だ。この取引のどこに利益の要素があるだろうか。

■勝つ投資家の意識と行動とは?

これに対し、株式投資において勝つ投資家は、どのような意識を持ち、どのような行動を行っているのかを紹介する。古今東西、様々な金融市場で成功してきた投資家のほとんどは、「投資で最も大切なものは資金管理だ」と言う。資金管理とは、カンタンにいえば、「どう利益を上げ、どう損をするか。」という、利益と損失の両方の管理のことだ。勝つ投資家は、最初から全ての売買で利益をあげることなどできないと理解している。売買を続ければ、利益の売買もあり、損失の売買もあるので、最終的に利益の合計を損失の合計よりも大きくしようという意識と行動を持っている。

例えば、株式の売買を3回行い、1回が利益で、2回が損失という結果に終わったとする。これでは、損失の回数が多いので、損をしていると思うかもしれない。しかし、1回の利益額が30万円で、2回の損失額がそれぞれ10万円だったとしたら、3回の売買が終わった後で、10万円の利益を上げていることになる。

これは、紛れもない勝ちだ。3回の売買のうちで2回損をしたということは、株価の予想が2回外れたことになり、予想を当てる確率は33.3%だ。しかし、結果を振り返ると、3回の売買の後に、資金を10万円増やしている。株価予想が外れても、株式投資で利益を上げることは可能なのだ。

■損失を限定し利益を伸ばす、損小利大を目指せ!

あなたはこれまで、「株式投資では予想を当てることが大切だ」と思ってきたはずだ。しかし、ここまで解説したように、市場で利益を上げている投資家は、予想を当てることに意識を集中していない。売買の結果は、利益にも、損失にも終わることを理解しており、利益を大きく伸ばし、損失を小さく限定しようとしている。これは、「損小利大」と呼ばれる勝つ投資の鉄則であり、ここに投資で最も大切な資金管理が大きく影響している。

あなたは、将来の株価を100%の精度で予想することはできない。この事実は、あなたの株式投資には、必ず損失が巡ってくることを意味している。このことを理解すれば、「予想を当てる」という意識を、「損失を小さく抑え、利益を大きく伸ばす」という意識に変えることだろう。損小利大を目指し実現することが、株式投資の本当の成功なのだ。

松下 誠(まつした まこと)
まこと投資スクール株式会社 代表取締役
2001年2月に株式投資と商品先物投資を開始。1年半で1,500万円の資金を失うも、諦めることなくトレードを学び、厳格な資金管理とトレードルールを作り上げた。直接指導した投資家は3万人以上に及ぶ。松下誠が運営する投資情報サイト「インベスターズクリニック(https://www.dreamworks.co.jp/)」

最終更新:8月13日(土)20時10分

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