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名作「キャンディ・キャンディ」を語り継ぐキャンディ・H・ミルキィさんを直撃

東スポWeb 8月13日(土)10時4分配信

 1970年代の名作「キャンディ・キャンディ」は、90年代に原作者と漫画家が著作権争いを繰り広げ、いまだお蔵入り状態が続いている。漫画やアニメの再販はおろか、テレビ番組で取り上げるのも難しい。

 同作に心酔し30年以上前から女装し、キャラクターグッズを収集しているのはキャンディ・H・ミルキィさん(64)。コレクションは700点、つぎ込んだ私財は300万円を超える。

「作り手側の事情はどうあれ、読者が作品を手に取れないのはおかしい」と、私設博物館を開くのが夢。だが離婚を経験し、今は孤独なアパート暮らしで「資金的な裏付けがない」そうで、老体にむち打ち、羽田空港で夜勤をこなしている。

 そんななか6月、ネットアイドルから「喫茶店でやるライブの舞台でグッズを使いたい」と依頼があり、キャリーバッグにグッズを詰め込み出張した。後日、今度は古民家カフェから「床の間があるので飾ってほしい」と同様のオファーが。グッズを自転車で出前し、3時間だけ展示した。

 7月には東京の下町のレトロ喫茶から出張展示の依頼が。店内に昭和グッズを並べている店主(53)は「私、実は『りぼん』派なんですが、少女漫画の展示会でキャンディさんと偶然に出会い、意気投合しました」と、いきさつを話す。

 昭和の時代、少女漫画誌は「キャンディ・キャンディ」を連載した「なかよし」(講談社)と、「りぼん」(集英社)の2派に分かれた。キャンディの難局に、かつてのライバル誌ファンも協力した格好。展示を聞きつけ、店には国内外のキャンディファンが続々と集まったそうだ。

 他にも「美容院に持ってきて」など、出前依頼は引く手あまた。年金をもらう間際で、自己資産は「キャンディグッズのみ」という清貧のキャンディさんだが、出張費用は取らない。「忘れられないうちに名作を語り継ぎたい。読者の掘り起こしをしたい。勤務のシフトがあるので日曜が空くのは月に1日程度だが、行ける限りどこへでも行く」という。

最終更新:8月13日(土)10時4分

東スポWeb