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水谷、卓球日本の歴史変えた銅メダル!試合開始30分前、妻から届いたメッセージ

デイリースポーツ 8月13日(土)6時4分配信

 「リオ五輪・卓球男子シングルス・3位決定戦」(11日、リオ中央体育館)

 男子シングルスが行われ、準決勝で敗れた世界ランク6位の水谷隼(27)=ビーコン・ラボ=は、3位決定戦で同9位のウラジミール・サムソノフ(40)=ベラルーシ=を4-1で下し、3度目の五輪挑戦で個人種目では男女を通じて初めてとなる銅メダルを獲得した。男子では団体も含めて初のメダル。日本男子をけん引してきたエースが、歴史の壁を打ち破った。

 「ここで決めなきゃ、一生後悔する」と振り抜いた水谷のフォアハンドに、サムソノフの力ない返球がネットにかかる。雄たけびとともに、全身の力が抜け、ラケットを放り投げ、あおむけに倒れ込んだ。

 「今までのプレッシャーから解放されたのを、そのまま体で表現した」。日本卓球界初の個人メダル。導いたのは福原愛でも石川佳純でもなく、「日本の卓球の歴史を変える」と言い続けてきた男子のエースだった。

 第3シードで迎えたロンドン五輪。大会前から重圧に押しつぶされ、眠るために酒に頼った。「(メダルを)取ると言っていたけど、正直厳しいと思ってた。周囲の期待と自分が持っている不安が矛盾していた」。結果は4回戦敗退。「感情がむちゃくちゃになって、どん底まで落ちた」と、一度卓球台から距離を置いた。

 支えてくれたのは13年に結婚した妻と、14年に生まれた長女。「どんな時でも前向きに応援してくれたから」。妻は治安を心配した水谷の反対を押し切り、リオに駆けつけた。3位決定戦の30分前。妻からメッセージが届いた。

 「中国人以外なら絶対あんたが1番だから!!自信を持って戦って!!」。短く「OK」と返し、妻の好きな水色のユニホームと靴下を履いて出陣。最高の結果を届けた。

 福原、石川らスターを抱える女子の影に隠れがちだった男子が、初めて個人メダルを獲得したことには大きな大きな意味がある。「僕にとって卓球を始めた時からの夢だったし、卓球界にとってもすごく大きなメダル。卓球はまだ、野球やサッカーみたいにメジャーじゃない。これで知ってもらって。メジャースポーツにしていけたら」。歴史の扉をぶち破った27歳は、そう言って胸を張った。

最終更新:8月13日(土)7時22分

デイリースポーツ