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高齢女性の妊娠に抗炎症薬が有効か、研究

The Telegraph 8/13(土) 14:00配信

【記者:Sarah Knapton】
 イブプロフェンなどの抗炎症薬が高齢女性の妊娠の一助になり得ることが、新しい研究で示された。

 40歳を超えた女性が妊娠しにくいのは、卵子の質の低下よりも、卵巣の瘢痕(はんこん)化や炎症に関係している可能性を、米研究者らが発見した。若い女性でも高齢女性でも、卵子そのものにはほとんど違いが見られないが、卵子が成長する環境は年を経るにつれて損傷を受け、それが卵子の劣化を招き得るという。

 研究論文の筆頭著者であり、米ノースウエスタン大学(Northwestern University)フェインバーグ医学部(Feinberg School of Medicine)で生殖科学センターのエグゼクティブディレクターを務めるフランチェスカ・ダンカン(Francesca Duncan)博士は、「生殖という観点から見て若い動物と年老いた動物の卵子は、顕微鏡下では同じに見えるかもしれないが、卵子が育つ環境は全く違う」と指摘。「環境がそこで成長する卵子に影響を与えないはずはなく、卵子の劣化を招いている可能性が非常に高い」としている。

 研究では、人間の女性にして20代から30代前半にあたる生殖学上「若い」マウスと、38歳から45歳にあたる「高齢の」マウスの卵巣細胞を分析した。

 その結果、「高齢」マウスの方には一貫して線維化が認められた。この年代はマウスでも人間でも、生殖機能の低下や卵子の質の低下がみられる時期だ。

 同医学部産婦人科の研究准教授でもあるダンカン博士は、「われわれの研究で、老化する卵巣には線維症や炎症が付き物であることが確認され、生殖機能の老化の影響を遅らせる、または抑制する目的で、抗繊維化薬や抗炎症薬の使用を検討する根拠が得られた」としている。

「卵子が複雑な環境の中で成長していることは見過ごされがちであり、加齢によってその環境に起こる変化には誰も着目して来なかった」と話している。研究チームは現在、生殖機能の向上を目指し、卵巣環境をいかに整えていくべきかを調べている。

 この論文は、医学誌「リプロダクション(Reproduction)」に掲載された。【翻訳編集】AFPBB News

最終更新:8/13(土) 14:00

The Telegraph