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バド佐々木、静かな闘志 葛藤越え13日初戦

北日本新聞 8/13(土) 0:53配信

 想像もしない形で五輪への切符を手にした。バドミントン男子シングルスの佐々木翔選手(34)=トナミ運輸=は、エースの桃田賢斗選手(21)が賭博問題で出場停止処分を受けた余波で、「代役」としてリオデジャネイロ五輪の日本代表に。「代わりができるのは(桃田選手と)認め合い、戦ってきた僕しかいない」。事態の急展開に翻弄(ほんろう)され、複雑な思いを抱えながらも、静かな闘志を燃やす。

 昨年、世界のトップ選手が集まる大会で優勝し、メダルも期待された桃田選手は今年4月に違法カジノ問題が発覚した。「コートに立てば年齢は関係ない。対等にやってきた」と佐々木選手。ライバルであり、ともにバドミントン界をけん引してきた。

 五輪出場は見込めず、今季限りの引退も決めていた佐々木選手だが、事情は一変。問題発覚から出場が決まるまでの3週間は「複雑な気分で(取材に)どう答えていいか困惑した」。リオ行きが決まるとほっとしたのか、父の敬悦さん(56)=北海道北斗市=は「2日ぶりに熟睡できたと話していた」と明かす。ただ、6月に函館市で開かれた激励会では「運命にもてあそばれたり、振り回されたりするようなことになった」と心中を明かした。

 「イメージ回復」も期待される立場となった。経験豊富なベテランでも初めて味わう重圧だが、「試練を乗り越える準備をしてきた。自分だからこそ、この状況に置かれた」と強調。「彼(桃田選手)や周囲の気持ちも背負う」と13日の初戦に臨む。

北日本新聞社

最終更新:8/13(土) 14:02

北日本新聞