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山口茜、二つの地元への愛が原動力 勝山と熊本、「明るい話題を」

福井新聞ONLINE 8月14日(日)8時27分配信

 生まれ育った勝山と、ことし春から社会人生活の拠点となった熊本。二つの「地元」への愛が、リオデジャネイロ五輪に挑むバドミントンのシングルス女子日本代表、山口茜(19)=福井県立勝山高出身、再春館製薬所=のパワーの源だ。

 勝山市体育館ジオアリーナで6、7月に開かれた全日本実業団選手権。「茜ちゃんだ!」。市民らに囲まれ、はにかみながらも気軽に写真撮影に応じる山口の姿があった。

 社会人として帰ってきた雄姿を一目見ようと立ち見も出るほど詰めかけた市民に、粘り強さとトリッキーなプレーで会場を沸かせて“恩返し”。「勝山の人たちが自分のプレーをみて、自分たちの子や孫のように喜んでくれるのを見るのが楽しい」。山口はうれしそうに話す。

 五輪出場権争い真っ最中の昨年夏。獲得ポイントが高く、五輪出場に有利になる世界選手権を欠場し、全国高校総体を優先したのは「一緒に練習してきた勝山高のみんなと優勝したい」と思う山口にとっては、悩むことのない当たり前の選択だった。

 勝山で大人と一緒に練習し、多彩なプレーをまねて技の数々を身につけた。同世代の仲間とは小さいころから一緒に切磋琢磨(せっさたくま)。まちなかでは市民がいつも声をかけて応援してくれる。強くなれたのは「勝山のおかげ」との思いは強い。

 今やれることを精いっぱい―。山口のこんな気概に勝山市民も尊敬、共感の思いを抱いている。山口が活躍すればするほど、市民も生まれ育ったまちに強い誇りを持つようになっている。

 みんなが一丸となって頂点を目指す。そんな雰囲気が「勝山」に似ているから、と所属先に選んだのは再春館製薬所。ことし4月、その練習拠点がある熊本は地震で大きな被害を受けた。熊本市内に引っ越しを済ませたのは6月に入ってからだったが、避難所の炊き出しを手伝うなど「第2の地元」のことも常に気にかけている。「いい結果で少しでも明るい話題を届けたい」。こう強調する。

 まずは1次リーグ突破だ。「自分も見ている人も楽しい、自分らしいプレー」を大舞台でも存分にみせる。

福井新聞社

最終更新:8月14日(日)8時27分

福井新聞ONLINE

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