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航空機は「買うもの」から「借りるもの」へ。LCC普及が後押し

ニュースイッチ 8月14日(日)12時41分配信

伊藤忠がにブリティッシュ・エアにリース。中型旅客機10機超

 伊藤忠商事は英航空大手のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)から、欧エアバスの中型旅客機十数機のリース契約を受注した。受注額は百数十億円とみられる。航空機のリース需要は、新興国の経済成長を背景に今後も拡大する見込み。伊藤忠は今回の受注を機に、保有・管理機体数の積み上げと新規顧客開拓を進め、需要を取り込む。

 受注したのは機内通路が1列の狭胴(ナローボディー)機「A319」で、リース期間は約6年。伊藤忠はBAと2014年にも約200億円のリース契約を結んでいる。今回、複数の企業との競争入札となったが、伊藤忠が提示する価格や機体に関する情報提供体制に加え、過去の取引実績なども評価され、受注できたもようだ。

 世界の旅客機の運航機数は現在約2万機。アジアを中心とする新興国での旅客数増加と格安航空会社(LCC)の成長に伴って、35年には約4万機まで伸びる見通しだ。これに伴い、リース比率も現在の4割から20年代には5割に達し、その後も堅調な伸びが予想されている。

 伊藤忠はエアバスのほか、米ボーイングとブラジル・エンブラエルの機体を計45機保有・管理する。これまでに欧米の大手航空会社を中心に約20社へのリース実績を持つ。

 今後、機体数を3年以内に80機程度まで増やす計画。また、資本提携する中国複合企業の中国中信集団公司(CITIC)との協業の一環として、中国の航空会社向けの営業活動も検討する。

 商社では双日が今年3月に、航空機整備最大手のシンガポール・テクノロジーズ・エアロスペース(STA)と提携、海外で中古航空機のリース・販売事業を拡大を目指している。STAの機体整備・検査ノウハウと双日の機体調達力を融合し、アジア中心に世界の中古機需要を取り込む。

<芙蓉総合リースはスカンジナビア航空に>

 一方、芙蓉総合リースはスウェーデン・デンマーク・ノルウェーが共同で運航するスカンジナビア航空に、米ボーイング製旅客機「B737」を1機リースした。自社保有機をスカンジナビア航空にリースするのは初めて。期間は約4年。受注額は非公表だが、50億円程度とみられる。

 米大手航空機リース会社がスカンジナビア航空とリース契約していた機体を売りに出したことをきっかけに、リース付きで芙蓉総合リースが買い取った。リース機の使用頻度の高いスカンジナビア航空は、芙蓉総合リースとは別の形態でリース契約の実績があり、今回の契約につながった。芙蓉総合リースの自社保有機はこれで15機となった。

 同社は市場の拡大が見込まれる航空機リースビジネスを強化している。2016年度以降、毎年度7機追加する計画で、18年度に35機の保有を目指している。すでに格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)とは、欧エアバス製旅客機「A320」を今秋と来春、来秋に1機ずつ納入する予定。

最終更新:8月14日(日)12時41分

ニュースイッチ