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「女優引退のつもりで海外へ」桃井かおり、渡米の真意を明かす

シネマトゥデイ 8月15日(月)8時16分配信

 長編監督第2作で脚本や主演も務めた『火 Hee』が公開される桃井かおりが、10年前に日本からロサンゼルスへ拠点を移した真意を改めて告白した。

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 新作『火 Hee』は桃井の自宅がセットとして使われるなど全編ロサンゼルスで撮影が行われた。桃井がロサンゼルスへ引っ越したのは、今から約10年前。その心境を、「『桃井かおり』を一度、引退してもいいんじゃないか。別の名前で『新装開店』してもいいと考えたときに、渡米する決意をしたの。当時はこれで女優が定年だと思って死ぬまでに英語をマスターできれば……くらいの気持ちだったんだけど」と打ち明ける。

 渡米してから「オーディションを受けていない」という桃井だが、長編監督デビュー作の『無花果の顔』(2006)がベルリンなど各国の映画祭で受賞を果たし、マスコミや観客との質疑応答で自然と英語が上達し、当初の目標をクリア。さらに映画祭の審査員をいくつも頼まれるようになり、そのたびに人脈が広がったことで「面白い才能と出会い、その相手から脚本が送られてくるようになった」という。

 例えば今後、公開が控える某ハリウッド大作への出演も、「監督が『雨夜 香港コンフィデンシャル』(2010・日本未公開)を観て、わたしを探し当ててくれた」とのこと。「英語を話せて、40~70代の日本人女性を演じられる役者は少ないからいろいろオファーが来る」と自分の状況を冷静に分析する桃井。「55歳でアメリカへ行って、結婚もして、スペイン語のセリフで映画に出て、監督作も完成した。50歳の誕生日には予想もできなかった自分が、今ここにいる」と10年前の決断に満足している様子だ。

 人脈からオファーを受ける作品はインディーズ系がほとんどのため、「予算が足りなくて撮影まで行きつかなかったり、途中で頓挫する作品も多い」そうだ。しかしこうした経験を積んだからこそ、『火 Hee』では自宅を撮影場所として使い、自ら出演することで主演女優のギャラをカットし、衣装も自腹で担当するなど限られた予算で完成にこぎつけた。今後、日本とラトビア合作の『魔法の着物』(今秋公開予定)や、メキシコとポーランド合作の『ラ・アビタシオン(原題)/ La Habitacion』など待機作があり、国境を超えた活躍が続く桃井。さらなる経験を積み、監督3作目が観られる日も近そうだ。(取材・文:斉藤博昭)

映画『火 Hee』は8月20日より公開

ヘアメイク:宇田川恵司 スタイリスト:飯嶋久美子

最終更新:8月15日(月)8時16分

シネマトゥデイ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。