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履正社・寺島 横浜打線に1失点完投!雷雨2度中断もスーパー左腕の集中力途切れず

デイリースポーツ 8月15日(月)6時3分配信

 「全国高校野球・2回戦、履正社5-1横浜」(14日、甲子園球場)

 履正社(大阪)は横浜(神奈川)を逆転で破り16強に進出した。ドラフト1位候補のエース・寺島成輝投手(3年)は強力打線を初回の1点のみに抑え、同校初めての夏2勝に貢献した。

 最後の1球まで、寺島の表情から緊迫感が漂った。明らかに精神的な疲労の色がにじんでいた。今年に入り、スーパー左腕が初めて見せた“本気の顔”-。「集中力は今までで一番だった」と強力な横浜打線に付け入る隙を与えなかった。

 「今まで対戦した中で一番、レベルが高かったと思います」。三振を狙ったボールでもファウルにされた。コースが甘くなればヒットゾーンに打ち返された。初回に不運な当たりとミスでピンチを広げ、犠飛で失った先制点。それでも味方が二回に5点を奪って逆転すると、本来の8割で打者を見ながら投げる姿を取り戻した。

 二回裏に雷雨で2度、トータル1時間23分の中断を挟んだが「スイッチの切り替えができた」と張り詰めた糸は切れなかった。三回からは待ち望んだ藤平との対決。「本当は初回から投げ合いたかった」とカクテル光線に照らされたハイレベルな投手戦は、そう遠くない未来にプロで実現する事を予感させる。

 「最後の夏、甲子園で戦おう」-。SNSでつながった2人は夏の地区大会前、こう誓い合った。それまで一度も顔を合わせたことはない。中学時代、日本代表で仲間だった横浜・公家を介してのつながりだけだった。

 それでも、大物、怪物の異名を授けられながら、一度も甲子園のマウンドに立てていなかった現状にシンパシーを感じた。「自分と同じ境遇の人間がいた。それが藤平でした」と寺島は言う。

 最後の夏、聖地でその約束は果たされた。最速149キロ、進化したカットボールを主体に投げ抜いた148球-。整列後、2人は互いに「ありがとう」と言葉を掛け合った。「この勝利でもっと自分は上のレベルに行けると確信しました」と言いきった寺島。もう遮るものはない。友の思いを背負い、スーパー左腕は全国の頂点へ駆け上がる。

最終更新:8月15日(月)8時27分

デイリースポーツ

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