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【オーストラリア】中国系企業への売却阻止 豪政府、NSW電力公社の入札で

NNA 8月15日(月)8時30分配信

 オーストラリア連邦政府のスコット・モリソン財務相はこのほど、ニューサウスウェールズ(NSW)州政府の電力公社オースグリッドの経営権売却で、中国の送電大手、国家電網公司(ステート・グリッド)と、香港の大型コングロマリット長江和記実業(CKハチソンホールディングス)傘下でインフラ建設大手の長江基建(CKI)への売却を認めない方針を示した。中国企業に電力資産を売るリスクをより重視した形で、NSW州が進めるインフラ整備計画への影響も懸念されている。
 モリソン財務相は暫定的な決定として、ステート・グリッドやCKIがオースグリッドの権益50.4%を99年間リースする権利を取得することは、安全保障上の懸念があり、国益に反するとの判断を下した。ステート・グリッドとCKIには18日まで、同相が示した懸念に対処する猶予が与えられる。しかし、肝心の安全保障上の懸念が何であるかについては、同相は公開できないとしている。
 ただし、中国国有企業であるステート・グリッドへの売却が阻止されたことはまだしも、国際的マネジメントで定評のある香港上場の民間企業であるCKIへの売却も阻止されたのは想定外との見方が強い。
 CKIは即座に声明を発表し、オーストラリア連邦政府に説明を要求した。地元報道によると、ステート・グリッドはモリソン財務相の発表後、少数権益の取得などの代替入札案を同相に提出したもようだ。
 野党労働党はターンブル政権に対し、安全保障上の問題で海外企業に売却を禁止する資産の一覧を公開するよう求めている。
 ターンブル首相は、来月に中国で開催される20カ国・地域(G20)首脳会合で、中国側から決定についての説明を求められる可能性もある。
 
 ■NSWは入札仕切り直し
 
 オースグリッドの権益売却益をインフラ整備資金に充てる計画のNSW州政府は、入札プロセスを早々に仕切り直し、来年の予算案発表までには売却を実現する構えだ。同州のベレジクリアン財務相は、オースグリッドの権益売却の遅れは、州のインフラ整備計画に影響しないとしているが、「売却益は来年度予算に組み込まれると見込んでいる」とするなど、売却期限を明確に定めている。
 ベレジクリアン財務相に対しては、オーストラリア外資審議委員会(FIRB)の承認を得る前にステート・グリッドとCKIからの入札を受け入れたことに批判の声も上がる。しかし同相は、スケジュール通りにプロセスを進めるための措置だったとして、自らの決定を擁護した。

最終更新:8月15日(月)8時30分

NNA

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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