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「TwitterがISを支援した」とするテロ被害者遺族の訴えを米地裁が棄却

ITmedia ニュース 8月15日(月)10時31分配信

[AP通信]
 米サンフランシスコ連邦地裁判事は、Twitterがイスラム過激派組織IS(イスラミックステート)を支援したとする訴えを棄却した。

 この訴訟は、2015年にヨルダンで殺害された2人の男性の遺族がTwitterを相手取り、「ISにTwitterアカウントの登録と使用を認めたことが2人の死の一因となった」として起こしたもの。判事は、「連邦法では、発言のためのプラットフォームを提供しているだけで発言自体をしていないサービスプロバイダーは保護されている」との理由から、Twitterの主張を支持し、Twitterに責任はないとの判決を下した。

 「むごい死ではあるが、TwitterをISによる憎むベき発言の発行者や発信者として扱うことはできない。申し立てられた事実の下では、Twitterに法的な責任はない」とウィリアム・H.オリック連邦地裁判事は8月10日の判決文で述べている。

 米通信品位法(CDA)では以前から、利用者の発言や行為に対するサービスプロバイダーの責任は免除されており、10日の判決も意外なものではなかった。ただしCDAは、ISのような過激派組織の支援を禁止する反テロ法と矛盾している。

 原告は訴状を修正し再提出することができる。

 この訴訟によれば、ヨルダンの首都アンマンで米政府の請負業者として働いていたロイド・カール・フィールズJr.さんとジェームズ・デーモン・クリーチさんは2015年、勤務中に銃で撃たれ殺害された。その後、ISが2人の殺害について犯行声明を発表。この事件はアンワル・アブー・ザイド容疑者が単独で行ったローンウルフ(一匹狼)型のテロとみられている。

 オリック判事は判決で、「原告は訴状において、ISがTwitterを使ってアブー・ザイド容疑者を勧誘したり連絡を取り合ったりしたとは主張していない。襲撃の計画や実行、資金調達にTwitterが使われたとも主張していない」と指摘。原告が訴状で主張しているのは、「新兵補充などの目的にTwitterアカウントを使えるようにすることで、TwitterはISに“物質的な支援”を提供した」ということだけだとの見解を示した。

 今年6月には、2015年11月にパリで起きた同時多発テロで殺害された若い女性の父親がGoogleとFacebookとTwitterを相手取り、同様の訴訟を起こしている。

 Twitterの代表者とも、原告側を代表する弁護士とも、すぐには連絡が取れず、コメントは得られなかった。
(日本語翻訳 ITmedia ニュース)
(C) AP通信

最終更新:8月15日(月)12時29分

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