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福島医大が高機能手術施設整備へ 脳や心臓、対応強化

福島民報 8月15日(月)11時23分配信

 福島医大は平成29年度、地域医療の充実に向けて付属病院に新たに高機能手術施設を整備し、年度内に供用を開始する方針を固めた。県内初となる磁気共鳴画像装置(MRI)を備えた手術室などを設け、脳や心臓、関節などのより高度で的確な手術に対応する。

 高機能手術施設の整備予定場所は付属病院本館と建設中の「ふくしまいのちと未来のメディカルセンター棟」の間となる。鉄筋コンクリート4階建てで延べ床面積は約1900平方メートルの予定。10億円を超える整備費を投じる。手術室を3室整備し、病院棟にある手術室と合わせて14室体制となる。
 MRI配置の手術室は主に脳腫瘍などの手術で使用する考え。手術中にも腫瘍の正確な位置などを把握でき、手術の精度が向上する。従来は手術前後に別室で検査する必要があった。
 心臓などの血管撮影装置を組み込んだ新型の手術室も新設する。心臓から血液を押し出す弁が狭くなる大動脈弁狭窄(きょうさく)症などの治療を想定している。患者の負担となる開胸をせずに鮮明な画像を駆使してカテーテルを使って人工弁を心臓まで運ぶ。
 高齢化社会の伸展に伴い増加傾向にある変形性膝関節症などへの対応も強化。膝などの人工関節を取り付けるバイオクリーン手術室も設ける。
 福島医大付属病院では地域の医療機関から紹介された患者を中心に年間約6千人が手術を受けている。福島医大は患者の術中の負担軽減や手術待ちの期間短縮などに向けて手術対応体制を拡充・強化する。

■整備中の医療センターと連携 早期発見・治療促進

 福島医大は高機能手術施設と整備中のふくしま国際医療科学センターの連携で従来にも増して各種疾患の早期発見・早期治療を促進する。
 ふくしま国際医療科学センターを構成するふくしまいのちと未来のメディカルセンター、先端臨床研究センター、環境動態解析センター、災害医学・医療産業棟のうち、既に稼働している先端臨床研究センターには「PET-MRI」など国内最先端の医療用画像機器が備えられ、がんなどの早期診断が可能となっている。整備が進むふくしまいのちと未来のメディカルセンターは県民の健康調査などを担う機能を有し、ともに高機能手術施設と連携した医療活動で県民の生命を守る。
 福島医大は環境整備により医療の担い手育成と医療従事者の県内定着にも寄与できると期待している。

福島民報社

最終更新:8月15日(月)12時29分

福島民報