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日本市場攻略に苦戦する韓国企業 増える対日赤字

聯合ニュース 8月15日(月)18時35分配信

【ソウル聯合ニュース】昨年、サムスン電子はスマートフォン(スマホ)「ギャラクシーS6」を日本に輸出する際に「SAMSUNG」のロゴを取り除かなければならなかった。米アップルが掌握している日本市場に入り込むための苦肉の策だった。

 世界シェアトップを誇るサムスンのスマホも日本ではシェアが低い。昨年、日本のスマホ市場でのサムスンのシェアは6%にすぎなかった。LG電子のシェアは統計が取れないほどだ。

 アップルのiPhone(アイフォーン)や自国のメーカーのスマホを好むという消費パターンのせいもあるが、機器の耐久性や機能に対する目が厳しい日本の消費者をきちんと攻略できていないせいでもある。

◇ 家電製品はさらに苦戦

 テレビをはじめ家電製品はさらに状況が厳しい。世界テレビ市場でサムスンが1位、LGが2位だが、両社とも日本のシェアは事実上「ゼロ」に近い。

 2000年代中盤、サムスンはヒット製品の液晶テレビ「ボルドー」で本格的に日本市場攻略に乗り出したが、意味のあるシェアを獲得することはできなかった。ソニー、パナソニック、シャープなど日本メーカーの牙城はびくともしなかった。

 家電業界の関係者は「日本で販売法人やマーケティング組織を運営してもコストがかかるだけという敗北主義が依然としてある」とため息をついた。

 最近は変化の兆しもみられる。今年発売したサムスンの最新スマホ「ギャラクシーS7エッジ」は日本市場で販売台数が大幅に増えた。大画面スマホ「ギャラクシーノート7」に対する期待も少なからずあるという。

 日本のオートビジュアル専門誌「HiVi」の評価でLGのウルトラHDテレビが1位になったこともある。外国製テレビとしては初だった。

◇ 現代自動車は進出10年で撤退

 現代自動車は2000年に日本に販売法人、ヒュンダイモータージャパンを設立し、翌年から乗用車の販売を始めたが、販売が振るわず10年で撤退しなければならなかった。2009年までの累計販売台数はわずか1万5000台あまりにすぎなかった。日本市場の参入障壁が高かった上、欧州車に比べブランドの知名度も低かった。

 その後、現代は販売台数が大きく増えている米市場と中国市場に集中した。

◇ 酒類、化粧品も輸出減少

 焼酎、マッコリの日本輸出は一時、韓流ブームに乗り好調だったが2012年以降は韓日関係の冷え込みで下降の一途をたどっている。

 焼酎の輸出量は2011年をピークに減り始め、昨年は2011年のほぼ半分に落ち込んだ。

 マッコリも一時は日本の若い女性を中心に爆発的な人気を集めたが、昨年の輸出額は2011年の7分の1に減少した。

 化粧品も輸出全体に占める日本向けの割合が減り続けている。

 アモーレパシフィックは2006年に自社の最高級ブランドで日本市場に挑戦したが、百貨店の売り場を順次整理し2014年末に撤退した。

 化粧品の輸出額に占める日本向けの割合は2011年の14.6%から昨年は4.6%に落ち込んだ。

 化粧品業界関係者は「日本は米国、中国に続き世界3位の市場規模なので挑戦し続けなければならない市場でもある」と述べた。

◇ 「LINE」で可能性を見いだす

 韓国の検索サイト最大手NAVER(ネイバー)の100%子会社で無料対話アプリを手掛けるLINE(東京都渋谷区)が先月、米ニューヨークと東京で上場を果たした。

 同社のアプリ「LINE(ライン)」は、スマホを持つ日本人の80%が使っている。LINEは海外で最も成功を収めた韓国のIT商品の一つだ。特に文化的障壁が高い海外のITサービス分野での大成功は想像が難しかった。

 秘けつは徹底的な現地化。LINEは本社が東京にあり、開発スタッフや経営陣の中から韓国人を見つけるのは難しい。大多数の日本の消費者はLINEを日本企業だと思っている。

◇ なかなか減らない対日貿易赤字

 対日貿易赤字は1965年の韓日貿易協定締結当時、1億ドル(現在のレートで約101億円)にすぎなかったが、その後、持続的に増え続け2010年には過去最高の361億ドルに達した。昨年は203ドルに減ったが依然多い。今年上半期は105億ドルだった。

 無線通信機器、自動車部品は一時黒字に転じたことがあるが今年上半期は赤字だ。主力輸出品目の半導体、鉄鋼も状況は似ている。半導体は対日輸入が輸出を約3倍上回る。

 韓国の対日輸出は対中輸出の拡大に伴い急減した。2014年は韓国にとって日本は3番目の輸出先だったが昨年は5番目だった。昨年の対日輸出額は256億ドルで前年比20.5%減少した。輸出全体に占める割合も4.9%だった。

 しかし、韓国にとって日本はあきらめられない市場だ。技術強国という象徴性も高いためだ。

 韓国貿易協会国際貿易研究院のムン・ビョンギ首席研究員は「対日貿易は最近、減少傾向に転じ懸念されている。対日貿易の輸入超過を改善するとともに、現地市場の拡大に向けては新たなバリューチェーンを創出し、自由貿易協定(FTA)締結、新成長分野における協力拡大などを推進すべきだ」と指摘した。

最終更新:8月15日(月)19時26分

聯合ニュース