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みみめめMIMIの新たな世界観、ポップなメロディに込めた哲学観/インタビュー

MusicVoice 8/15(月) 11:30配信

 ボーカル、作詞・作曲、ピアノを手掛けるタカオユキと、イラストレーターのちゃもーいによる新世代視聴覚ユニット、みみめめMIMIが、8月17日に新曲「晴レ晴レファンファーレ」をリリースする。

【写真】ライブでのもよう

 昨年末頃にリリースしたシングル「天手古舞」から、それまで見せていたメルヘンチックかつセンチメンタルなイメージから一転、ポップでアクティブなイメージを披露しているみみめめMIMI。特に前回シングル「チャチャチャ」では、新たにプロデューサーとしてCHRYSANTHEMUM BRIDGE(編注=SEKAI NO OWARI、ゆずのプロデュースを担当)を迎え、サウンドイメージにも革新を見せており、本作でも、そのタッグで明るく前向きな雰囲気を目いっぱいにたたえたサウンドを聴かせている。さらに、ちゃもーいの描くイラストの世界観も、新たなアングルを捉えたポートレートで、みみめめMIMIの世界に新たなカラーをもたらしている。

 また本作は、アニメ『甘々と稲妻』の主題歌にも使われており、その物語を想像させる世界観も表現している。一方で、近年ライブ活動をおこなう機会も増えており、楽曲やイメージなどでアクティブなイメージを見せつつある方向とも同調しているようだ。

 新たなシングルはまさにそのさまざまな要素が重なり合い、大きな進化を遂げている。また、好対照を見せるカップリング曲「1メートル」、センチメンタルな雰囲気とともに、ライブ感満載の弾き語りを聴かせる「CANDY MAGIC~Piano Live Version~」と、カップリングにも深い興味を覚えさせる構成となっているこのシングル。今回はこの新曲を作り上げた経緯から、どのようにみみめめMIMIが新たな世界を切り開いたのか、その様子をタカオ へのインタビューから追ってみた。

「晴レ晴レファンファーレ」は「小さな幸せ」をテーマにした曲なんです

――アニメ『甘々と稲妻』(読売テレビほか)の主題歌としても使用されている新曲「晴レ晴レファンファーレ」についておうかがいしたいと思います。まず「ファンファーレ」という言葉に強い印象を感じたのですが、これはどんなものをイメージされたのでしょうか?

 行進曲のイメージです。何かが始まるときに、トランペットなんかが演奏して、華やかに祭典のように始まる音楽のことをいうんですけど、この曲がみんなの一日の始まりとして、行進曲みたいなものになったらいいな、って。そんな思いを込めて、ファンファーレという言葉を使いました。

――そういうイメージを最初に打ち出そうと考えたのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

 明るく晴れやかで、みんなでスキップしたくなるようなイメージを、最初から考えていました。「甘々と稲妻」のキャラクターのつむぎちゃん(主人公=犬塚つむぎ)がすごくかわいくて元気だから、つむぎちゃんが一緒に歌ったりスキップして聴いたりできるような、同時にお父さんのような大人の人も楽しめるような、そんな曲にしたいと思ったんです。それで「行進曲のような曲になればいいな」と。実は最初に「パレード」とかいう言葉も候補にあって、結構悩んだんですが…。

――そこでみみめめMIMI風のスタイルがバン!と出るような感じで?

 そうですね。でも今回の曲は、自分たちらしくもありたい、一方で自分たちの殻を破りたいという思いもあり、複雑な気持ちでもありました。軽快な感じという面で。私の作った曲で軽快なものって、それほどなかったと思うんです…。ポップで明るいものはあったかもしれませんが、結構複雑な曲が多いし。それに対して「小さい子でも歌える」ような、軽快な感じのノリの曲にしたいな、そう考えて結構メロディなんかも今までとは違う攻め方をしました。

――ではまさしく、シンプルイズベストみたいな方向で、ということでしょうか?

 確かにその方向で。でも、もちろんその中で、例えば落ちメロというかBメロみたいなところで「サビとほぼ同様のコード進行だけど、メロディは全く変える」みたいな、自分の中で新しい挑戦をしたところもあります。

――なるほど。割と今まではサビの部分は3-6-2-5(通例でよく使われる基本的なコード進行の一つの呼称)みたいなシンプルなコード進行が多いと感じていましたが、今回はところどころ隠し味を入れていると感じました。これはやっぱり前回から共作されているプロデューサーさん(CHRYSANTHEMUM BRIDGE)の影響もあるのでしょうか?

 あると思います。レトロ感もちょっと入れて、大人の方にも「おっ、これなんか懐かしい」と思ってもらえるような、普遍的なものになるといいなとも思ったし、前回「チャチャチャ」でプロデュースをお願いした際に、私の歌声やちゃもーいのイラストとすごく相性が良いと思いました。この曲にふさわしい華やかなサウンドにしてもらう一方で、イントロではギターのメロで軽快な感じにしてもらったり。レコーディングのときにもいろんな化学反応が起きましたね。プロデューサーさんが私のデモに対して、そんなイントロを作ったり、それを聴いて私がコーラスで「シュビドゥバ…」みたいなコーラスを入れたり。さらに私が「ファンファーレ」というタイトルを最後に決定したときに「じゃあ」と最後にトランペットを足してもらったとか、お互いキャッチボールみたいな、すごく良い方向に曲が仕上がっていく過程がありました。

――また新しい扉を開けた感じですね。しかし「晴レ晴レファンファーレ」という曲と、カップリングの2曲の雰囲気はすごく対照的でもありますよね。特に「晴レ晴レファンファーレ」で言いたいことなどはあったのでしょうか?

 「晴レ晴レファンファーレ」は、「小さな幸せ」をテーマにした曲なんです。原作では、料理ができないお父さんが娘に一生懸命料理を作る物語なんですけど、心が温まる物語で笑顔にもなるけど、不思議と涙も出てくる、そんなお話。だから原作の漫画を読んだときに、私の曲も何かそういう小さな日常の幸せを表したいなと思ったんです。

――アニメをこの前初めて見しました。つむぎちゃん、本当にかわいいですよね!

 ですよね~!(笑)。かわいくて癒されます。でも何かこの数カ月間、幸せっていうものについてすごく考えました。「幸せ」って掴むもの、掴もうと追いかけて、追いかけているうちは掴めていない。でも、掴んだらそれは当たり前になっちゃって、また違う幸せを追うので「あれ? どこで? どの時点で幸せなの?」って考えていくと「幸せの答え」って何だろう?って…。

――むむ? かなり根の深いお題ですね、そう考えると…。

 そこでこの漫画から教わったんですけど、今ある平凡なもの、当たり前のことを「幸せ」って気づけるのが幸せで「幸せって掴むことよりも、気づくことのほうが難しいんじゃないか」と思ったんです。つむぎちゃんたちは、当たり前の幸せを、幸せだとかみしめている子だな、と。アニメを見ていて涙が出たんですが、それはだからこそなのかな、と思いました。

――哲学的な解ですね。でも確かに理に適っているようにも思えます。

 でも本当に、歌詞を書くときに難航しちゃって…。だからあるとき、私のお父さんにインタビューをしたことがあったんです。この物語がつむぎちゃんとお父さんの物語なので、自分の父親にも、って…。初めてまじめな話を電話でして。私が生まれたときに「どんな風に思ったか?」「どんな風に育ってほしいと思ったか?」ということをたずねました。

――それはすごく興味深いお話ですね。お父さんはどのように答えられたのでしょうか?

 お父さんは以前から「こうしなさい」とか結構言ってくる人なので「お父さんのことだから、まじめに育ってほしいとか、優しい子に育ってほしい、いい子に育ってほしいとか思ったんじゃないか」と考えていたら「平凡に育ってほしいってすごく思った」って。それを聞いてすごく拍子抜けしたんです。でも、それからもう一回漫画やアニメを見たら、「ああ、このお父さんも、つむぎちゃんに平凡に育ってほしいと思っている、それが一番の願いなんだ」と、お父さんの言葉がスッと頭に入って理解できたんです。

――これも深い答えですね。平凡って、簡単と思っても実は難しいことでもありますよね。

 そうなんですよね。こうやって私がインタビューに答えているときなんかに「あ~毎日ご飯が食べられて幸せだ」なんて思えないですもん、やっぱり。で、それを感じてからもう一度歌詞を考えたら、例えば<幸福を開くパスワードは、案外隣り合わせの平凡かも>というフレーズがあるんですけど、それはお父さんから影響を受けて、書いた歌詞なんです。何か平凡なものを幸せとして築き、それを願えるって大切なことだな、って思って。

――しみじみそう思いますね。でもインタビューをされたときには「照れくさいなあ」みたいな感じもあったんじゃないでしょうかね。一方で自分的には、恥ずかしさを乗り越えてでも聞かなければ、という気持ちもあったのでしょうが。それにしてもお父さん、まじめに答えてくれましたね。平凡って、すごくリアルな感じですが…。

 そう! インタビューなんて初めてだったから、本当に(笑)。お父さんからは最初に「何?」って感じで言われちゃうし(笑)。平凡という言葉を使うかどうかは迷ったんですけど…。お父さんから聞いたその言葉を、そのまま使いました。それと、裏の設定としてつむぎちゃんが大人になったときに、お父さんが送る歌というイメージもこの曲には反映しているんです。だから最後に<Bye-bye大人になった君に送る>というフレーズを入れていまして。

――え~、それ絶対泣いちゃいますよ! こんなのを流されたら、お互いも…、見ている人も絶対泣いちゃいますね(笑)

 (笑)。だから本当に軽快でポップで、明るくて元気な曲なんですけど、ぜひこの曲は歌詞カードを読みながら、一行一行かみしめて、情景を想像しながら聴いてほしいなと思います。

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最終更新:8/15(月) 11:30

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