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FabCafe創設者 福田敏也が語る、デジタルファブリケーションの未来

SENSORS 8月15日(月)21時0分配信

デジタルファブリケーション(Fab)。
レーザーカッター、3Dプリンター、CNCマシンなどで始まった、デジタル技術によるものづくりの改革のムーブメントが世界中に広がり、FabLabやFabCafeといった施設も生まれ、ものづくりの世界を大きく拡大している。

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「YouFab Global Creative Award」は、そのデジタルファブリケーション領域の作品を評価するグローバルアワードとして、今年で5回目を迎える。FabCafe創設者の一人でもあり、YouFabではチェアマンを務める福田敏也氏に、「YouFab」と「Fab」の社会的な意義、これからのデジタル技術が実現する世界について話を伺った。

8/15(月)開催中の 「SENSORS FASHIONCODE WEEK」では、
8/19(金)19:00~「ファッション x バイオ 拡大するFABとバイオがもたらすファッションの未来。」にてデジタルファブリケーションを深掘りする。

福田氏は、広告のコピー・CM設計のクリエーターを出発点としながら、表現のデジタル化にいち早く進出し、海外で高く評価される仕事を多数生み出してきた。

カンヌ・NYADC・D&ADなどの著名なアワードでは多数受賞しているだけでなく審査員としての実績も豊富に持つ。2004年からは大学教育にも積極参加し現在は大阪芸術大学デザイン学科でデジタルデザインを教えている。

--今年で5回目となるYouFabですが、このアワードの目的は何ですか?

福田:「Fab」という領域の市場活性とクリエイティブレベルの向上、人材発掘&育成がその活動の基本目的です。
今年の活動からは、デジタルファブリケーションを「デジタルとフィジカルを横断し、結合するもの」と再定義して、暮らしや芸術、産業のあらゆる側面に変革をもたらす装置としてのFabを見ていこうとしています。そうした位置づけや意味の変化を世に伝えていくこともアワードの役割だと感じてます。
--なぜ福田さんはこのアワードに関わり続けているのでしょうか?

福田:「戦略と表現」「考えることと形にすること」「ビットとアトム」「データとモノ」「サイエンスとクリエイティブ」「理系と文系」「デジタル思考とアナログ体験」「アナログ思考とデジタル体験」。

領域またぎを楽しんできた自分にとって、次の「またぎ」「横断」のキーにこのファブ領域があると感じ続けているからです。
その前線を見続けること、考え続けることが、自分の次の進化を支えてくれると思っているからです。
--過去のアワードを通して、印象的だった作品やクリエイターはありますか?

福田:2012年に優秀賞を受賞した、建築家の大野友資さんの「360°Book」でしょうか。
この新しい本の形は、レーザーカッターというFabマシンだからできる正確なカッティングと、二次元から三次元を立ち上げる斬新なアイデア、そして優しく繊細なデザインが結びついています。建築概念とデザイン概念の境界線。
3D思考と2D思考の境界線。デジタルとアナログの境界線。構造設計とディテール設計の境界線。いろんな境界線をわかりやすいアウトプットで飛び越えていたところが驚きであり、多くの刺激をもらいました。

FabCafeのブランドブックプロジェクトをやらせてもらうなど、受賞後のコラボ活動の最初の例になったことも、印象深い理由です。

また、昨年のファイナリストの後藤映則さんの「toki-」は、現代ならではのテクノロジーが組み合わさることで生まれたメディア・インスタレーションを実現しています。
動きの時間軸を3次元で繋げて3Dプリントで実体化し、光を当てることで時の移ろいを視覚化させていますが、「デジタルとフィジカルを横断し、結合する創造性」を体現している作品と言えるのではないでしょうか。

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最終更新:8月15日(月)21時0分

SENSORS