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歴史資料館企画展 戦時下の小城、克明に

佐賀新聞 8/15(月) 14:51配信

青年士官の証書、クラス写真、資料57点

 第1次世界大戦から太平洋戦争まで、小城市に残る戦時資料を集めた企画展が小城市立歴史資料館で開かれている。満州で戦死した小城中出身の青年士官の証書類や、太平洋戦争前後のクラス写真など市民と戦争との密接な関わりが分かる57点を展示している。9月4日まで。

 戦時資料展は、戦後70年を迎えた昨年に続き2回目。銃後の苦しい生活を前面に出した昨年と違い、個人と戦争の結びつきに焦点を当てた。

 1942(昭和17)年に満州で戦死した小城中出身の早田俊久仁陸軍大尉の遺品は、幼年時代、学業優秀者に贈られた賞状から士官学校の卒業証書、地元での盛大な葬式の古写真など計15点を並べた。学業に秀でた青年を軍人へと歩ませる当時の世相が垣間見える。

 開戦前年から終戦前年までの小城高等女学校の卒業写真も当時の状況を伝える。40(昭和15)年は全員が革靴、翌年の太平洋戦争開戦前は全卒業生がはだし。敗色が濃くなった44(昭和19)年にはもんぺ姿の生徒も見える。

 県内では数少ない従軍画家の作品も並ぶ。パリに留学した北島浅一(1887~1948年、牛津町出身)の「戦友」は第1次世界大戦時、中国で描かれた。太平洋戦争時の勇ましい戦争画とは違い、戦死した兵士を精緻に描き、作者が感じた戦地の悲惨さを前面に出している。

 企画した学芸員の近藤晋一郎さんは「小城という小さな町でも、個人と戦争の関係がいかに深く結びついていたかを知ってもらいたい」と話す。

最終更新:8/15(月) 14:51

佐賀新聞