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終戦の日、靖国神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑 それぞれで捧げられた祈り

BuzzFeed Japan 8/15(月) 19:16配信

8月15日、東京・九段下は人で溢れかえる。「英霊」をまつる靖国神社と、「無名戦没者の墓」である千鳥ヶ淵戦没者墓苑があるからだ。【BuzzFeed Japan / 籏智広太、瀬谷健介】

2箇所は、たった800メートルしか離れていない。にもかかわらず、訪れる人も、空気も、まるで違う。

靖国神社は、1869年に建てられた「東京招魂社」が前身。明治維新以降、「国のために命を捧げた」246万柱以上とされる軍人や軍属、警官などを「英霊」として祀る。

戦後は国の管理を離れて宗教法人に。1978年に、東条英機元首相ら「A級戦犯」を合祀した。

首相や閣僚らによる靖国参拝は常に注目の的だ。A級戦犯らを英霊として合祀していることが、「過去の戦争の肯定」につながるとの批判があるからだ。これに対し、「英霊」に祈りを捧げない方がおかしいとの逆の批判もある。

一方、千鳥ヶ淵戦没者墓苑は政府が1959年に設置した「無名戦没者の墓」だ。

海外から持ち帰られたが、身元が判明しなかったなどの理由で、遺族の手に戻らなかった軍人、軍属、民間人の遺骨36万4896柱(今年5月末現在)が眠る。環境省が管理している。

2013年10月、来日したケリー米国務長官とヘーゲル国防長官は、ケネディ駐日大使とともに千鳥ヶ淵を訪問した。

どちらが国の追悼施設か。米国の考えがわかる。

では、71年目の終戦の日。それぞれの場に、どんな人たちが集っていたのか。

まず、朝の靖国神社。さまざまな主張の立て看板があった。

「日本語に誇りを持って、先人が死守してくれた美しい日本の言葉を守りましょう」「北朝鮮に囚われた日本人を必ず助け出そう!」などと書かれたビラが次々と配られる。

日本最大級の保守団体にして、安倍政権に近い「日本会議」が主導する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」はのぼり旗を立て、憲法改正を呼びかける署名を募っていた。

境内には、大勢の参拝者による長い行列が。

また、国旗を掲げる人もいた。

午前11時前。靖国神社には、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の国会議員が続々と足を運んだ。

議員が到着するたびに、参拝者らから拍手が起きた。自民党の佐藤正久・参議院外交防衛委員長や日本のこころを大切にする党の中山恭子代表の姿も。

衆参合わせて約70人の国会議員が参拝した。会長の尾辻秀久・元参議院副議長(自民党)は記者会見を開いた。

「来ていただいた方々は、ひたすら国のためを思っている」と語った尾辻会長。安倍首相が参拝しないことについて問われると「よっぽどの事情があるのだと察する。総理が国益のためだというのであれば、理解できる」と語った。

閣僚の参拝は諸外国から反発があると問われると、こうも答えた。

「どこの国でも、国のために散っていただいた方々に対する慰霊の施設は持っております。そこにお参りするのは極めて常識的なこと。私からするとちょっと、理解に苦しむと思うところであります」

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最終更新:8/15(月) 22:24

BuzzFeed Japan

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。