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韓日政府、10億円の使い道で異なる立場

ハンギョレ新聞 8/15(月) 15:03配信

慰安婦財団に拠出される10億円めぐる混乱 積極的に説明する日本と異なる態度示す原因は

 日本軍「慰安婦」被害者問題と関連した12・28韓日合意によって設立されたいわゆる「和解・癒やし財団」(財団)に日本政府が拠出する10億円(約108億ウォン)をめぐり、混乱が広がっている。日本政府とマスコミは、10億円の拠出時期や性格、使い道などに対するする韓日間の合意内容を比較的具体的に説明しているのに比べ、韓国政府は明確な説明もなく、曖昧な態度を取っており、混沌を招いている。今月12日午後、ユン・ビョンセ外交部長官と岸田文雄・外相が電話会談を通じて、どのような「大筋の合意」に至ったのかも、依然として不透明な状況だ。

支出方式と使途 
日本「医療・介護用に想定 
現金直接支給方式と異なる」
外交部は「さらに協議すべき」 

不明な資金の性格 
日本政府「賠償金ではない」と主張 
韓国「賠償金の性格を持っている」との曖昧な立場 

今月中に拠出されるのか 
日本メディア「朴大統領の演説に盛り込むように 
光復節以前の決定を要請」 
外交部「時期の特定を要求したことはない」

 争点となっているのは、財団が10億円をどのような方法で支出するかである。岸田外相は12日、ユン長官との電話会談の直後、日本の記者団に「10億円は元慰安婦たちのための事業を行うための支出だ。この点において合意をしている」と述べた。10億円が「事業資金」であり、日本軍「慰安婦」被害者たちに現金で支給されることに反対するとの意向を明確にしたのだ。日本外務省のある幹部は朝日新聞に「一律に金額を決めて(慰安婦被害者たちに現金で直接)支給する方式と違う」と話した。

 これについて、韓国政府は右往左往している。今月9日の韓日局長級協議直後、外交部当局者は「現金支給ができない(日本側の説明)というのは事実と異なる」と説明した。しかし、同当局者は先月22日には「日本政府の予算は純粋な事業費用として(使用)するのが筋だ」と話している。「事業費用」は直接現金を支給する方式ではない可能性が高い。外交部は、12日に韓日外相が行った電話会談直後に発表した公式報道資料においては、「一時金の支給」と関連し何の説明をしなかった。また、別の外交部当局者は14日、「私たち(韓国)は、そのような方向(一時金の支給)にするつもりだ。日本とさらに協議しなければならない」と伝えた。

 10億円の使い道と関連し、岸田外相は「財団が,元慰安婦の方々やその家族からニーズを調査した上で、日韓両政府が合意する使途の範囲内で資金が支出されることとる」としたうえで、「医療や介護関係といった使途を想定している」と述べた。朝日新聞によると、日本側は被害者たちに直接現金を支給する代わりに、医療・介護費に限定して使用したかどうか(を確認できる)領収証の提出まで提案したという。しかし、外交部は「財団事業の具体内容についてはこれから財団で決定する予定だ。何も決まっていない」として、日本側とは異なる説明を行った。外交部当局者は「医療と看護などはすでに、韓国政府が支援している内容だ。個人的な被害を癒やす事業や象徴的な記念物を作る事業を構想している」と説明した。

 10億円の現金支給と使い道に対する韓日政府間の意見の相違は、何よりもこの資金の性格が定まっていないことに起因している。岸田外相は12日、ユン長官との電話会談直後にも「慰安婦問題に関する請求権の問題は法的に解決済みであるという立場は全く変わりない」と述べた。一部の日本のマスコミは、10億円を「癒やし金」と規定している。共同通信は「(日本側が韓国政府に)支援金は『賠償金に当たらない』との認識を確認する方針を固めた」と報道した。

 これについて、韓国政府は不明確な態度を取っている。公式的に「12・28合意による10億円」と表現するだけで、法的性格を明確に規定していない。外交部当局者は「慰安婦(被害者)に対する賠償問題は1965年の請求権協定で解決されていないというのが公式の立場」だとし、「10億円は賠償金の性格を持っている」とだけ説明している。

 10億円の拠出時期についても、日本側では具体的に言及されている。12日、両国外相の電話会談直前、ほとんど日本のマスコミは「今月中に拠出される」と報じていた。さらに、朝日新聞は13日、「日韓当局者は、朴槿恵(パククネ)大統領の演説が予定された光復節(8月15日)までの(10億円の拠出と関連した)大筋合意を強く意識していた。韓国側は『(朴大統領の)演説を未来志向の内容にできる』として日本側に15日以前の決着を持ちかけた」と報じた。しかし、政府は「岸田外相が、日本政府は国内での手続きが終わり次第、10億円を迅速に拠出することを決めたと言及した」と発表しただけだった。外交部当局者は「日本側に光復節のような特定の時期を要求したことはないものと聞いている」と話した。

 一方、セヌリ党や共に民主党、国民の党所属議員10人は15日、独島を訪れることにした。セヌリ堂のナ・ギョンウォン議員を団長とする「国会独島訪問団」はセヌリ党のパク・ミョンジェ、ソン・イルジョン、カン・ヒョサン、キム・ソンテ、イ・ジョンミョン、ユン・ジョンピル議員や共に民主党のキム・ジョンミン、ファン・ヒ議員、国民の党のチャン・ジョンスク議員で構成された。日本側は政府に「遺憾」を表明し、政府はこれを「一蹴」した。

キム・ジンチョル記者、東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8/15(月) 15:03

ハンギョレ新聞

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