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大株主「日銀」、17年末に日経平均4分の1で筆頭-ETF増功罪

Bloomberg 8月15日(月)0時0分配信

追加の金融緩和策として上場投資信託(ETF)の買い入れ額を増やした日本銀行が、日本株市場への影響力を強めている。ETFの保有額から試算した結果、既に主要企業の実質的な大株主となっており、7月会合の方針に沿って今後買い進めば、筆頭株主・日銀の銘柄が急増する。

ブルームバーグの集計によると、8月初旬時点で日経平均株価を構成する225銘柄のうち、75%で日銀が大株主上位10位以内に入っており、楽器・音響のヤマハに至っては既に事実上の筆頭株主状態にある。日銀が今回、ETF購入枠を従来の約2倍へ拡大したことで、年内にはセコムやカシオ計算機でも筆頭株主化し、2017年末には55銘柄まで増加する見通しだ。

1980年代以降、日本では行財政改革や競争原理の導入による産業育成の観点から、電電公社がNTT、国鉄がJR、専売公社がJT、日本郵政公社が日本郵政グループへと民営化し、社会全体として官から民への流れで進んできた。しかし、競争原理を体現する株式市場では最近、中央銀行がETFを通じて日本株を保有、公的年金資金が国内株式の保有比率を上げるなど「官製」の色合いが濃くなっている。

三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「相場が下がったところで日銀が買い支え、投資家に安心感を与える点では評価できる」とした半面、「長期間にわたって金額を増やし続けることが緩和になるのか。増やしてからは悪い面もあるのではないか、という見方も出てきている」と指摘した。

日銀は7月29日の会合で、ETFの保有残高を年間約3兆3000億円から約6兆円増やすペースで買い入れることを決定。従来枠のETF買い入れは、会合直前の1回当たり336億円から8月に入り707億円へ倍増した。10年に年間4500億円でETFの買い入れがスタートして以降、足元では過去最高ペースで購入が進み、日経平均やTOPIXなど買い入れ対象指数の構成銘柄に対する存在感も増している。

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最終更新:8月15日(月)17時35分

Bloomberg

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