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安倍首相が靖国神社に玉串料を奉納-尖閣めぐり日中緊迫の中

Bloomberg 8月15日(月)10時25分配信

安倍晋三首相は終戦記念日の15日、靖国神社に代理人を通じて私費で玉串料を奉納した。高市早苗総務相、丸川珠代五輪相、萩生田光一官房副長官、小泉進次郎衆院議員らが個別に、超党派の国会議員グループも集団で参拝した。尖閣諸島周辺で中国公船が領海侵入を繰り返し、日本側が重ねて抗議するなど日中関係が緊迫している中だけに、識者からはこれ以上の状況悪化を懸念する意見も出ている。

首相の玉串料は自民党の西村康稔総裁特別補佐(筆頭副幹事長)が代理で奉納した。西村氏は安倍首相から玉串料を私費で預かり、奉納したことを明らかにした。「自由民主党総裁 安倍晋三」と記帳したという。高市氏は「お国のために命を落とされた方に対してご慰霊の気持ちをもって感謝の誠をささげるというのはそれぞれの国民が大切な行為として行われるべきものだ」と発言。丸川氏は「外交問題として捉えるものではない」と語った。西村、高市、丸川の各氏は同神社で記者団に語った。

靖国神社には極東国際軍事裁判(東京裁判)でA級戦犯とされた開戦時の政治指導者らも合祀(ごうし)されている。安倍首相が第2次安倍政権発足後1年の13年12月26日に参拝した際は中国や韓国などが反発。12日付の朝日新聞朝刊は、中国政府は日本政府に対して外交ルートを通じて閣僚が靖国神社に参拝しないよう申し入れていたことがわかったと報じた。

尖閣諸島

8月に入り、中国の公船が尖閣諸島周辺の日本領海内に繰り返し侵入している。外務省は8日から12日午前8時までに最大 15 隻の中国公船が同時に接続水域に入域し、のべ28 隻 が領海に侵入したと発表した。これは南シナ海のスカボロー礁周辺に通常展開している中国公船に比べても、はるかに多いという。

上海師範大学の蘇智良教授は現在の日中関係は2012年に日本政府が魚釣島(中国名・釣魚島)を国有化してから最も厳しい局面にあると指摘。状況がエスカレートを続ければ、尖閣諸島周辺で小競り合いが起こる可能性も排除できないとの見方も示した。

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最終更新:8月15日(月)16時54分

Bloomberg