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英中銀0.10%に追加利下げか、11月との観測優勢-EU離脱で安定重視

Bloomberg 8月15日(月)12時35分配信

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁にとって、利下げはこれで終わりではなさそうだ。

ブルームバーグが調査したエコノミストらは、英国のインフレ率がわずか数カ月後に中銀目標の2%を上回ると予想しているが、それでもイングランド銀が今月発表した一連の緩和策に上積みする形で、11月に追加利下げに踏み切ると見込む。英国が1年以内にリセッション(景気後退)に陥る確率については、過去最高の48%という数字が調査で示されており、欧州連合(EU)離脱の選択に伴う景気下降局面で行動を起こさないリスクと、金融緩和がインフレ高進を助長するリスクとの板挟みで苦しむ英中銀のジレンマを浮き彫りにしている。

今月の金融政策委員会(MPC)では新たな量的緩和(QE)に委員の一部が反対し、MPCの9人の委員の間で意見対立が既に生じている。EU離脱の選択が成長見通しを暗くする一方、ポンド安は輸入コストの上昇を招いており、英中銀としては景気を支援するに当たり為替レート主導のインフレ悪化を見通す必要に迫られている。

コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン在勤)は「かなり弱い成長が続く場合、中銀がインフレ高進を無視せざるを得なくなることが、過去の経験で示されている。どんな場合でも中銀の制御を超える多くの事柄に左右されるインフレ目標の達成を単に目指すよりも、システム全体の安定の方がはるかに重要との考え方を中銀は持つものだ」と指摘した。

ブルームバーグが調査したエコノミスト22人の予想中央値によれば、英国の消費者物価指数(CPI)上昇率は、来年4-6月(第2四半期)に2.4%に加速する見通し。一方、英国の成長率は今年7-9月(第3四半期)に0.1%のマイナス成長となった後、10-12月(第4四半期)もプラス成長に回復しないと見込まれている。こうした経済情勢を背景として、MPCが11月に政策金利のレポ金利を現行の0.25%から0.10 %に引き下げるとエコノミストの大多数が予測しており、1ポンド=1.30ドルを割り込んだポンド相場がさらに下げる可能性がある。

原題:Carney to Ignore Inflation Overshoot as Economists See Rate Cut(抜粋)

Lucy Meakin, Harumi Ichikura

最終更新:8月15日(月)12時35分

Bloomberg