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本当に消費は「底堅い」のか? 2016年4~6月期GDP速報値は「ゼロ成長」

THE PAGE 8月17日(水)7時0分配信

 内閣府は15日、2016年4~6月期のGDP(国内総生産)速報値を発表しました。事前の予想を下回り、今期はゼロ成長になってしまいました。新聞報道では消費は底堅いなどと解説していますが、状況はむしろ悪化していると考えた方がよいでしょう。

 前四半期(2016年1~3月期)の実質GDP成長率は前期比プラス0.5%で、今期がゼロとなっていますから、とりあえずはプラス成長が続いているように見えるかもしれません。しかし、2015年10~12月の数字はマイナス0.4%であり、前期はその穴埋めをしただけと考えた方が自然でしょう。つまりこのところ日本経済はほとんど成長できていないということになります。

 特に懸念されるのが個人消費の停滞です。個人消費の金額は約300兆円あり、GDP全体の6割を占めています。消費というのは鯨のような存在であり、そう簡単にダメにはなりませんが、ひとたび停滞が始まってしまうとなかなか回復できないという特徴があります。

 個人消費はプラス0.2%と伸び悩んでおり、これが全体の足を引っ張っています。前期はプラス0.7%の伸びでしたが、その前の期(マイナス0.8%)の反動ですから、実質的にはほとんど伸びておらず、今期も同じような傾向が続いたと考えてよいでしょう。

 状況をさらに悪化させているのが設備投資です。企業は消費の動向を見ながら、今後の方針を決定していきます。消費が低迷しているのは明らかですから、当然、設備投資にも慎重にならざるを得ません。設備投資はマイナス0.4%と前期(マイナス0.7%)に続いて大幅な落ち込みとなりました。消費が低迷して設備投資が減り、それが労働者の所得を減少させ、さらに消費が減るという悪循環に陥る可能性があります。

 安倍首相は今年6月、消費の低迷が深刻になっていることから2017年4月に予定されていた消費税の10%への増税を2年半延期することを決定しました。しかし、消費増税の延期はこれ以上の悪化を防ぐ効果しかなく、プラスの影響をもたらすことにはならないと考えられます。

 このため安倍首相は今月2日、総額28兆円という超大型の経済対策を閣議決定し、景気の下支えを狙っています。しかし、この経済対策も真水(実際に政府が支出する金額)の部分が少なく効果は限定的との見方が大半です。すぐに円安に転換する可能性も低いですから、当分の間、こうした低空飛行が続く可能性が高いとみてよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:8月17日(水)7時0分

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