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新潟市「農業特区」 農家レストラン3軒好調 風景美と旬野菜人気

北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ 8月16日(火)13時48分配信

 新潟市北区と西蒲区の三つの農業生産法人などが、国家戦略特区(農業特区)の規制緩和を利用して3~5月に開いた農家レストランが好調だ。田園風景を眺めながら特産の野菜やコメを味わえるとあって、3店とも計画を上回る1日100人前後が訪れる。ただ、天候が厳しい冬にも安定的に運営するにはリピーター客の獲得が欠かせず、魅力あるメニューをどう打ち出せるかが鍵になりそうだ。

 開放的なウッドデッキから飯豊連峰を望む北区新崎の「ラ・トラットリア・エストルト」。隣のハウスで生産するフルーツトマトのサラダやパスタが人気で、長いときは2時間待ちの列ができる。

 運営する高儀農場は2000年、市内で先駆けて農地にレストランを開いたが、規制に触れて閉店した経緯があり、14年の特区指定を受けて4月に再オープンした。1日100人程度の集客を想定したが、ふたを開けてみると長岡市などの客や、県外からの視察ら平均180人が訪れる。

 調理を担当する高橋真之介さん(34)は「スタッフの手が足りず、予約の電話すら取れないこともある」と苦笑する。

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 西蒲区下山の「トネリコ」はワイエスアグリプラントが今年5月にオープン。大幅リニューアルした農産物直売所「そら野マルシェ」との相乗効果を狙う。取れたて野菜の小鉢や漬物が味わえる定食や、米粉ピザが定番。休日は計画の3倍超の約180人が訪れ、直売所で野菜や加工品を求める客も多いという。

 同区橋本の「ラ・ビステッカ」は、牧場やジェラート店を営むフジタファームグループが今年3月オープン。県産牛ステーキなどを目当てに計画の1・5倍の1日約90人が訪れ、来年から牧場の牛も提供する。藤田毅社長(59)は「農業を五感で感じてもらえる絶好の場所。消費者との交流企画を考えたい」と話す。

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 利用客からも「田んぼが近くて気持ちいい」(50代女性)と好評だが、現状は新規客が大半でリピーター獲得はこれから。農家ならではの調理法のメニューが少ない店もあり、客からは「工夫の余地がある」(60代男性)との声が上がる。

 ワイエスアグリの藤田友和さん(39)は「客は口コミで訪れるので、いつも同じ料理では飽きられる。早めに新メニューを開発したい」と意気込む。

 また、市によると3店以外に出店計画はなく、出店希望者の掘り起こしも課題だ。特区で農用地への出店規制は緩和されるものの、消防法や都市計画法に基づく道路整備などが必要で、店の建設費以外に数千万円を投資した店もある。

 市ニューフードバレー特区課は「市内はコメや野菜、果物など幅広い農産物がそろうのが魅力。フルーツカフェや郷土料理店などさまざまな展開が考えられるので、農家の機運を高めたい」と話している。

最終更新:8月16日(火)13時48分

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