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民泊新制度の骨格 「民泊サービスのあり方に関する検討会」で判明

ZUU online 8/16(火) 10:10配信

2016年6月20日、全13回にわたる有識者による議論を経て、厚生労働省から「民泊サービス」の制度設計のあり方について最終報告が公表されました。

今回の検討会における最終答申では、既存の旅館業法とは別の法的枠組みを用意することと並行して、実情に合わせて旅館業法を改正する必要があると指摘しています。

■検討会のこれまでの流れ

2015年11月に開催された第1回検討会では、民泊の実態を把握したうえで旅館・ホテルとの競合を含めて検討し、2016年中に結論を得るとしています。

第2回からは、Airbnbを含めた旅館・ホテル業界、旅行業界、マンション管理組合などの関係者からヒアリングし、幅広い視点で「安全性の確保」「トラブル防止」「旅館・ホテル業との公正な競争」「空き家の有効活用や地域活性化」について議論が重ねられました。

第4回検討会で、民泊を「簡易宿所」という位置付けにして、許可制とすることで概ね一致しました。第5回では「簡易宿所」の床面積や帳場の設置義務など、規制を一部緩和する方針でまとまっています。

■民泊サービスにおける骨子

民泊の法的位置付けは「簡易宿所」で、「一定の要件」を満たした範囲内で住宅を有償かつ反復継続して宿泊所として提供するものとあります。そして「一定の要件」を超えたものは新制度の対象外で、旅館業法の営業許可が必要となっています。

新制度が法制化されれば、「一定の要件」を満たさない、もしくは超えた民泊は今のようなグレーではなく、明確な黒(違法)になります。この「一定の要件」を満たさないまま営業している民泊は、違法民泊として摘発の対象になる可能性があります。

■緩和された規制(2016年4月1日施行)

現行の簡易宿所営業では客室の床面積は33平方メートル以上ですが、10人未満の宿泊であれば1人当たり3.3平方メートル以上に緩和されました。これによって、5人の宿泊人数なら3.3平方メートル×5で、16.5平方メートル以上あれば営業可能になります。

宿泊客を10人未満とする場合、本人確認や緊急時の対応など一定の管理体制が整っていることを条件に、玄関帳場の設置義務が緩和されました。

これらの緩和は既存の旅館業法における暫定的な処置で、検討会の答申では「住宅」を活用した宿泊サービスの特性を考慮した新たな法制度の整備を促しています。

■施設管理者の規制

新制度では、住宅提供者は行政に民泊の届け出をすることになっており、施設管理者には以下の義務が課せられます。

・ 利用者名簿の作成・備え付け(本人確認・外国人の場合は旅券の写し)
・ 最低限の衛生管理
・ 宿泊者1人当たりの面積(3.3平方メートル)の遵守
・ 注意事項の説明・住宅内の標語表示
・ 近隣住民などのクレーム対応
・ 保健衛生・警察・税務などに対する情報提供

民泊の形態を「家主居住型」と「家主不在型」に区別し、それぞれに管理者規制が設けられます。

「家主居住型」は住宅提供者を管理者として登録し、「家主不在型」は登録された第三者に住宅提供者が管理を委託することが必要だとしています。不在型でも住宅提供者を管理者として登録することは可能ですが、民泊投資の場合は管理委託者が必要になるでしょう。

■仲介業者(Airbnbなど)の規制

民泊にかかわる仲介業者は行政へ登録することとし、以下の義務が課せられます。

・ 消費者の安全な取引を確保するための取引条件の説明
・ 新制度の「一定の要件」を満たした民泊であることをサイト上に表示
・ 保健衛生・警察・税務などに対する情報提供

民泊における「一定の要件」に違反した民泊の削除命令や、仲介業者が違反を知りつつ掲載した場合の業務停止命令、法令違反に対する罰則などを設けるべきだとしています。仲介業者への規制や罰則を設けることで、違法民泊がはびこらないようにする狙いがあるようです。

規制が緩和されて民泊が解禁されれば、Airbnbの他にもさまざまな仲介業者の参入が予想されます。民泊ビジネスに参入する際は、物件選びもさることながら、仲介業者を慎重に選ぶ必要がありそうです。

■年間提供日数の上限

住宅を民泊に活用できる年間の提供日数(営業可能日数)の上限は、180日未満で適正な日数を設定するとされています。その際、既存の旅館・ホテルとの競合条件も留意するとあります。提供日数の上限については、地域性を考慮して当該行政の条令で制限することを可能としています。

地域によっては、条令等で提供日数が厳しく規制される事が考えられます。特に既存の旅館・ホテルが多い地域では、提供日数が極端に制限される可能性があります。このため、法律だけではなく、各自治体の条令を睨みながら投資するエリアを選ぶ必要が生じます。

旅館・ホテルの営業が認められない住宅専用地域でも民泊は営業できるので、狙い目は規制の緩やかな住宅専用地域なのかもしれません。ただし、地域の事情によっては条令等で民泊を禁止することも可能になるので、事前の確認が必要です。

■今後の注目点

2016年中に民泊新法が制定される予定ですが、民泊を投資として考える場合、最も気になるのが提供日数の上限でしょう。

営業可能日数が短くなるほど収益を得ることが困難になるので、最終的に上限が何日になるのかが注目されるところです。(提供:民泊投資ジャーナル)

最終更新:8/16(火) 10:10

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