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セルフレジが万引きを誘発? 欧米では損失率が4%に

ZUU online 8/16(火) 18:40配信

ここ数年で欧米、アジアの主要都市で急速に普及したセルフレジ。消費者にとっても小売業者にとっても効率的な決済手段ではあるが、欧米の小売店における万引きの被害が4%近いという残念な結果が、最新の統計から判明した。

損害率にすると4%と、セルフレジを設置していない小売店の2倍にもおよぶ。欧州のスーパーマーケットの平均収益幅が3%であることを考慮すると、セルフレジは1%の損失を生む決済法ということになる。

■セルフレジは1%の損失を生む決済法?

「レジ待ちの時間が長い」という消費者の不満を解消すると同時に、小売店側は「レジ担当のスタッフを減らすことで人員コスト削減が図れる」という狙いで導入されたセルフレジ。

万引きの懸念については導入以前に議論が持ちあがっていたものの、「人間は全面的に信用されると、かえって犯罪を働くことに後ろめたさを覚える」という仮定に基づいて、欧米では10年ほど前に登場した。

しかし心理学的見解が、けっして万人に該当するものではないという残念な事実が、レポートで明らかになっている。

調査は2013年12月から2015年2月の期間、米国、英国、ベルギー、オランダの小売店8店舗における、1200万回のセルフレジの利用を監視、分析したものだ。そのうち600万件の詳細を分析した結果、8万5000個の商品がスキャンされていない、つまり万引きされていることが発覚。

レポートを作成した英国国立レスター大学、犯罪学科のエイドリアン・ベック教授とマット・ホプキンズ教授は、「消費者を過剰に信用し、万引きの誘惑にさらしている小売店側に非がある」との見解を示している。

■米国小売店の万引き被害額は年間2兆円弱

同様の結果は、昨年、全米小売業協会が発表した「全米小売業セキュリティー調査」でも立証されている。

昨年の米国小売店での万引き、従業員による窃盗、店側の手落ちによる損失額は、440億ドル(約4兆4501億円)にもおよぶ。そのうち170億ドル(約1兆7194億円)が、万引き関連だという。セルフレジがこの数字を押しあげていることは、疑う余地がないだろう。

これほどまでにセルフレジが悪用されているのであれば、小売店側はセルフレジによる効率化と損失を差し引いた収益を、秤にかける必要に迫られるはずだ。

しかし巨額を投じて普及させたテクノロジーを、一部の悪質な消費者が原因で、みすみす撤去するのは忍びないというのが小売店側の本音のようだ。

「今後引き続き監視と分析を実施する一方で、最も効果的な万引き防止対策を打ちだしたい」と、全米小売事業者経営者協会(RILA)はコメントしている。

米フロリダ大学の損失防止研究機関(Loss Prevention Research Council)のディレクター、リード・ヘイズ氏は、小売店のセルフレジの監視モニター担当者が、一度に複数の画面を監視しようとして「逆に監視が雑になってしまっている」と指摘。

また「監視カメラ設置」というサインをセルフレジ周囲に設置するだけでも、潜在的心理効果をあげると提案している。

効率化を優先させるか、利益を優先させるか。少なくとも欧米の小売店は、何らかの対策を投じる時期に差しかかっているようだ。(ZUU online 編集部)

最終更新:8/16(火) 18:40

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