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[時論]慰安婦財団の10億円使途 被害者の意見尊重すべき

聯合ニュース 8月16日(火)15時29分配信

【ソウル聯合ニュース】昨年末の韓日合意に基づき、韓国政府が先月設立した慰安婦被害者支援のための「和解・癒やし財団」に、日本政府が10億円を速やかに拠出する方針を決めたのは遅ればせながら幸いだ。岸田文雄外相は12日に韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官と電話会談を行い、国内の手続きが終わり次第、政府予算10億円を速やかに拠出する方針を決めたと述べたという。

 日本政府はこれまで慰安婦被害者を象徴するソウル・日本大使館前の少女像の撤去問題と10億円の拠出を関連づけるような動きを見せてきたが、「速やかに拠出する」との立場に転じた。

 韓国政府は先月末に財団を発足させており、日本側が今月中に10億円を拠出する手続きを完了すれば、慰安婦問題をめぐる韓日合意の履行は軌道に乗るとみられる。

 しかし、10億円の使途などをめぐっては韓日両国間で立場の隔たりが大きく、合意履行が滞る可能性も依然残っている。とりわけ10億円の使途が支援事業の「性格」を意味することになり得ることから、両国が対立する余地がある。

 岸田外相は12日に使途について「医療や介護を想定している」と語ったが、韓国政府当局者は「財団事業の具体的な内容は決まっていない」と述べ、温度差を見せた。日本側は謝罪・反省に基づいた拠出と受け取られたくないため、医療サービスなど間接的な支援を望んでいるとされる。これに対し、韓国政府は被害者に対する意見聴取を基に直接支援の割合を高めたい立場とされる。10億円の使途は何より被害者の意見が尊重され、痛みを癒すことに焦点が合わせられるべきだ。そうしてこそ、真の和解の道が切り開かれるだろう。

 日本側が10億円を拠出してから、少女像問題に対する攻勢を本格化させるとの見方も出ている。同問題について、岸田外相は尹長官との電話会談後に「韓国政府も日韓合意を誠実に実施していくと確信している」と述べた。少女像問題は日本の外相があれこれ言って解決できる問題ではない。昨年の韓日合意文は少女像について「韓国政府が対応方向について、関連団体との協議などを通じ、適切に解決できるよう努力する」と明示した。少女像は民間団体が設置しただけに、韓国政府が移転を約束できる主体になり得ないのは明白だ。同問題は慰安婦合意に反対する市民団体の激しい反発を踏まえ、政府が時間をかけて解決策を見つけていく努力をすべきだろう。

 慰安婦問題は韓日政府間の合意があったが、まだ「社会的合意」には至っていない状況だ。野党と一部市民団体が日本の真の謝罪と賠償を求めている上、今回の合意そのものを認めずにいる。慰安婦被害者が経験した苦痛を考えれば、反対する理由を理解できなくもない。

 とはいえ、韓国政府の立場としては韓日合意が持つ現実的かつ不可避な側面もある。この際に、韓国政府と財団は合意そのものを否定する側をより積極的に説得するよう努めるべきだ。今後も10億円の具体的な使途は各界の意見を十分に聴いた上で慎重に決めることを望む。

最終更新:8月16日(火)15時32分

聯合ニュース

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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