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「戦争は家族も悲しむ」志木から献花補助者 黙とうで曽祖父に声掛け

埼玉新聞 8/16(火) 10:30配信

 戦争体験者の高齢化が進む中、戦争の記憶を次世代に継承しようと、今年の全国戦没者追悼式では、主に戦没者のひ孫世代に当たる18歳未満の遺族14人が初めて「献花補助者」を担った。参列者が献花台に供える花を手渡すのが役目。埼玉県内からは、志木市立志木第二小学校5年の伊丹愛奈さん(11)が選ばれた。

 愛奈さんの曽祖父で海軍水兵長だった福居房次郎さん=当時(35)=は1945年1月、硫黄島で戦死した。

 愛奈さんはこの日、県内遺族を代表して献花した祖父福居一夫さん(75)ら家族4人と参列。献花補助者に決まり、一夫さんから戦時中の話を聞いた。「逃げた車庫から家に戻ると、コンクリート造りの家が跡形もなくなっており、そこには焼け野原が広がっていただけだった」という体験談から、戦争の恐ろしさを実感したという。

 一夫さんに勧められ、曽祖母が書いた戦争体験記も読んだ。「戦争によって大勢の人が一気に亡くなってしまうし、その家族も悲しむ。絶対にしてはいけない」と話した。

 大役を前に「緊張する」と表情を引き締めていた愛奈さん。式典では落ち着いた表情で一夫さんら遺族代表者に、供える花を手渡した。正午の黙とうでは曽祖父の房次郎さんに「天国でゆっくり休んでください」と声を掛けた。

最終更新:8/16(火) 10:30

埼玉新聞