ここから本文です

<沖縄モノレール駅・昇降機故障>縦割り行政の弊害か 対応に遅れ

沖縄タイムス 8月16日(火)12時50分配信

 駅舎と屋外の歩道を結ぶ「自由通路」の昇降機(エレベーター・エスカレーター)が故障したまま直されていない「ゆいレール」。自由通路の管理は駅ごとに国、沖縄県、那覇市に分かれ、故障などの場合は沖縄都市モノレール社が3者のいずれかと個別に対応してきた。識者は「ある種の縦割り行政の弊害」と指摘し、修繕費用も含めてモノレール社に一本化する必要性を強調した。

この記事の他の写真・図を見る

 ゆいレールは、モノレール社が全ての駅舎を管理し、自由通路は駅下を通る道路の管理者が所管する。全15駅の自由通路は、県が9カ所、国と那覇市が3カ所ずつをそれぞれ管理している。モノレール社が管理者から業務委託を受けて、保守点検を担う。

 沖縄総合事務局道路管理課の担当者は15日、本紙の取材に対し「県や那覇市と、点検の在り方や補修期間の短縮方法を共有した上で、モノレール社と改善策を協議したい」と話した。しかし、県とモノレール社は同日、先行して2者だけで協議。モノレール社は近く、国や那覇市とも協議する姿勢をみせる。

 那覇市には本紙報道後、市民から早期復旧を求めるメール1通が届いた。那覇市の比嘉世顕道路管理課長は「管理者は違えど、モノレールは1本。情報共有し、(県や国と)同じように対応したい」と話した。メーカーのある担当者は「民間ならば事故直後に発注するが、行政は内部手続きに時間がかかる」と述べ、行政側の対応の遅さを指摘した。

■県民無視 行政の言い訳

 沖縄国際大学の照屋寛之教授(行政学)の話 ゆいレールが走り続ける限り、今後も必ず故障が発生する。これを機会に、修理費用も対応もモノレール社に一本化し、故障したらすぐに復旧できる体制をつくることが急務だ。

 今回の問題は、ある種の縦割り行政の弊害だ。各駅によって、管理者が国、県、市と分かれ、修理する責任が異なるというのは全くおかしな話。3者が故障を放置している理由に、修理の予算確保や手続きの問題を挙げているなら、県民無視の言い訳にしか聞こえない。民間なら許されない。

最終更新:8月16日(火)14時0分

沖縄タイムス