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ビジウムの元トレーダーが内部告発、FBI協力で訴追免除と報奨金も

Bloomberg 8月16日(火)2時44分配信

ヘッジファンド、ビジウム・アセット・マネジメントの元トレーダーはかつての同僚に対し、ファンドを辞めてすぐに証券取引委員会(SEC)に赴いたことを打ち明けたが、元同僚らを通報したことは伏せた。ましてや米連邦捜査局(FBI)に提供するために会話をこっそり録音していることは明らかにしなかった。

事情に詳しい関係者3人によれば、ジェイソン・ソレル氏はビジウムの捜査で3年近く、政府に協力している。規模80億ドル(約8080億円)のビジウムは経営陣3人が起訴された後、現在は会社清算の過程にある。FBIの宣誓供述書によると、訴追を免除されたソレル氏は内部告発者として報奨金を受け取る可能性さえある。

ソレル氏や家族の携帯電話にメッセージを残したが返信はない。FBIの文書を含め裁判所に提出されたすべての書面には、同氏は「CW-1」と表記され、名前は伏せられている。この事件に詳しい関係者3人は、内部告発した元トレーダーがソレル氏であると述べた。

ソレル氏(38)をはじめ、内部告発者には一定のタイプがある。不正行為を働いた元雇用主に不満を抱き、告発による報酬と、汚名をすすぐことを望んでいる場合が多い。SECは内部告発プログラムを強化し、これまで32人に対し合計8500万ドルを支払った。

ソレル氏の告発を受けて、政府はビジウムがクレジットポートフォリオの価値をどのように判断していたのか、捜査に踏み切った。捜査はやがて拡大し、焦点は特定の薬品をめぐる規制当局の承認決定についてのインサイダー情報に基づき幹部がトレーディングを行っていた疑いに移った。今も継続中の捜査には、ソレル氏を含む少なくとも4人が協力している。

インサイダー取引への関与で6月15日に逮捕された運用責任者のサンジェイ・バルバニ容疑者は、数日後にニューヨーク市ブルックリンの自宅で死亡しているのが発見された。自殺とみられている。

SECのプログラムに基づくと、内部告発者の情報によって政府が資金を回収した場合、最大30%を告発者が受け取ることが可能となっている。

原題:Visium Trader-Turned Whistle-Blower Tied to Hedge Fund’s Demise(抜粋)

Christian Berthelsen, Matt Robinson, Katia Porzecanski

最終更新:8月16日(火)2時44分

Bloomberg