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ロンドンの憂鬱:フィンテックの中心地はどこへ?

投信1 8/17(水) 16:20配信

金融 × AIに取組むスタートアップのAlpacaです。

この6月に国民投票で決まったイギリスのEU離脱(Brexit:ブレグジット)という歴史的な出来事は、皆さんの記憶に新しいと思います。今回は、ブレグジット後の動向が気になるEUのフィンテック(Fintech)事情に注目してみたいと思います。

フィンテック ハブとしてのロンドン

近年、ロンドンはフィンテックの世界的なハブとして知られ、EU内から多くのフィンテック スタートアップがロンドンに集まり、活動をしています。

ブレグジットが起こる前に書かれたこの記事(Forbes)では、「今のところ、ロンドンはEUのフィンテックの王様だ」と述べられています。

ロンドンが「王様」であることを示す数字があります。2010年から2015年まで、フィンテックへの投資額は全世界で497億ドルです。そのうちイギリスのフィンテック企業への投資額は54億ドル、一方、他のEU諸国へは合計で44億ドルです。イギリス1国でEU諸国の合計金額を上回っていますね注1
。圧倒的な強さを感じます。そんな中で起きた今回のブレグジット。その影響はやはり大きいようで、ロンドンに代わる、次のEU内のフィンテック ハブはどこなのかに注目が集まっています。そこで、なぜ今までロンドンがフィンテック スタートアップのハブとして発展してきたのかを、いくつかの要素に分解し、それぞれについて次の候補地を考えていきたいと思います。

注1:"London is Europe’s booming billion dollar fintech capital"(The Memo)

世界有数の金融都市、ロンドン

そもそも、フィンテック(Fintech)は、Finance(金融)とTechnology(テクノロジー)の融合を表す言葉です。まずは金融面に注目してみましょう。

ロンドンがフィンテックの世界的なハブに発展していった大きな要因の1つとして、ロンドンが古くから世界有数の金融都市であることが挙げられます。英シンクタンクZ/Yenグループが4月に発表した世界金融センター指数(GFCI)注2
では、ロンドンがニューヨークを抜き、1位に輝いています。一方、20位以内にランクインしているEU加盟国の都市は、14位のルクセンブルクと18位のフランクフルトだけです。10位以内へのランクインはなく、金融都市としてのロンドンの存在感の大きさが分かります。

また、ランキングには入っていませんが、この記事(Business France)ではパリはユーロ圏で第1位の金融市場だとしていますし、アムステルダムもブレグジット後のロンドンに代わる金融ハブの候補として名前が挙がっているようです注3
。注2:"GFCI 19 The Overall Rankings"(Long Finance)
注3:「金融センター、アムステルダムなどに脚光=オランダ財務相」(ロイター)

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最終更新:8/18(木) 0:40

投信1