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自転車レーン集中整備、事故死傷者29%減 県、整備拡大進める

埼玉新聞 8月17日(水)10時30分配信

 埼玉県内の道路や自転車歩行者道に自転車専用帯(レーン)を55カ所(総延長50キロ)で整備した結果、整備箇所では自転車の関係する事故の死傷者数が29%減少したことが、県のまとめで分かった。上田清司知事は「整備前には歩道走行などが多かったが、レーンをつくることで車道を走る自転車が大幅に増えた。市町村と協働して、さらに自転車レーンの連続化を進めたい」としている。

 県道路環境課などによると、自転車乗用中の負傷者数は減少傾向にあるが、昨年の県内の死者数は42人で全国ワースト3位。直近5年の死者数は31~44人で推移している。

 自転車は原則、車道を走行することが義務付けられており、県は自転車の通行位置を分かりやすく明示するため、2013年度から3年間で県内55カ所の道路を整備する「自転車すいすい55プラン」を策定。予算計7億円を投じて集中的に整備した。

 計画では整備対象の道路を2種類に分類。歩行者の多い駅周辺道路では「まちなか安心自転車レーン」として、車道の歩道側を青色に塗った自転車レーンを熊谷、上尾、志木、春日部駅周辺など30カ所(計23キロ)で整備した。

 車の交通量が多い郊外の国道や県道では「わけて安心自歩道整備」として、川口市や蓮田市、東松山市などで25カ所(計27キロ)を整備。国道などでは、自転車が車道を走行するのは危険な場合もあるため、自転車歩行者道を真ん中で分ける白色の線を引き、自転車と歩行者の通行位置を明確化した。

 この結果、整備した50カ所では整備前の12年度に比べ、自転車が関係する事故の死傷者数が29%減少。50カ所のうち自転車レーンを整備した30カ所では、車道を走行する自転車の割合が整備前の17・2%から整備後は32・8%に倍増した。整備した7カ所で246人を対象にアンケートを行ったところ、「整備されてよかった」と回答した人が55%で、「どちらかと言えばよかった」を含めると73%が肯定的な意見だった。

 同課は「レーンを整備した場所では車道を走行する自転車が倍増したが、逆に言うと残り67%はまだ歩道走行などをしており、警察や市町村と協力して啓発活動を行っていきたい」と話す。本年度も予算約8300万円を投じて、戸田、川口、上尾、所沢市など6カ所で計3キロの自転車レーンの整備を進める。

最終更新:8月17日(水)10時30分

埼玉新聞