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世界の商業宇宙開発最前線 主役が変わった!スペースシンポジウム

sorae.jp 8月17日(水)17時12分配信

第1回:大貫美鈴の現地レポート

今回から、宇宙ビジネスコンサルタントとして世界各国を飛び回る筆者が、商業宇宙開発を紹介する新連載「大貫美鈴の現地レポート」をスタートします。

世界最大級、スペースシンポジウム

たぶん宇宙関係のシンポジウムで一番規模の大きいのが「スペースシンポジウム」。2014年にナショナル・スペース・シンポジウムから国際化に対応して?改名、今年で32回目の開催となる。毎年4月に米コロラドスプリングスで開催、今年は11日~14日に40か国以上、1200組織、200出展、12000人が参加した。コロラドスプリングスは空軍の重要拠点の1つ、講演にも展示にもミリタリー色が強く、参加者には米国内外の制服組も少なくない。開催されるブロードモアはゴルフなどスポーツでも有名なホテル、ロッキー山脈をバックに至福の時間が流れる場所である。

ジェフ・ベゾス、再利用ロケット開発で“ゴールデンエイジ”

スペースシンポジウムでは長年宇宙を独占してきたミリタリーや政府が主役であった。もちろん現在もかなりの割合を占めるが、昨今の宇宙商業化の流れを受けて商業宇宙プロジェクトや宇宙ベンチャーが台頭、スペースシンポジウムのランドスケープも変わりつつある。そんな中、今年、最も注目を集め、巨大な会場を埋めたのはジェフ・ベゾスの登壇であったように思う。

アマゾンドットコムの創業者ジェフ・ベゾスの宇宙会社であるブルー・オリジンはスペースXより2年早い2000年に設立。2006年、2007年にはサブオービタル試験機ゴダードでホバリングの飛行試験を実施している。2010年には商業有人輸送機開発のCCDevに選定され、以降、オービタル機も開発しているが、2014年まで取り組みをアピールすることはなかった。2014年9月にULAとBE-4エンジンの共同開発で提携以降、それまでベールに包まれていた開発状況が発表されるようになった。2015年4月にULAの次期ロケットバルカンの第一段エンジンとしてBE-4の提供を発表、2019年に初号機を打ち上げる。BE-4エンジンを搭載する独自ロケットも開発、2020年の打ち上げを目指している。

サブオービタル機ニューシェパードの開発では2015年11月のテスト飛行で100km超え、同じ機体を使って今年1月と3月に100km超えの飛行を達成し、回収に成功している。ニューシェパードは液体酸素・メタンの推力11万ポンドのBE-3エンジンを搭載した6人乗りのカプセル型で、大きな窓が特徴となっている。ロケットはBE-3の再着火で垂直に陸着回収、カプセルはパラシュートで回収される。有人宇宙飛行の商業運行は2018年に開始予定となっている。今年3月には初めてテキサス州の工場を公開した。

ジェフ・ベゾスは国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙旅行、200Mドルで誘われた月の初周回飛行、400Mドルの月の商業飛行を断ったというエピソードを明かした。低コストで安全に頻繁な宇宙輸送を実現して宇宙の可能性を拓き、ゆくゆくは何百万人もが宇宙で生活し、働くことで宇宙経済を拡大したいという壮大なビジョンのために、自分のロケット開発に注力する。地球を救うために宇宙探査や利用は必要だと考えている。

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最終更新:8月17日(水)17時12分

sorae.jp