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電子回路による人間の監視・行動予測が進むと人の自由意思はどうなるのか

日刊工業新聞電子版 8月17日(水)17時50分配信

人の行動をデータ化、巧妙化するIoT・AI

 IoTや人工知能(AI)、ビッグデータといった言葉も、ようやく耳になじんだ。建物内に設置したカメラやセンサーで人の行動を捉え、AIで解析して誘導や購買につなげる研究や実験が進んでいる。

 しかし現実は、これらの言葉が登場する前から人の行動はデータ化され、利活用されている。代表的な例はコンビニエンスストア。店に入れば動線に従って窓側の雑誌コーナーに引き寄せられ、何となく飲み物や菓子を買って出ている自分に気づく。

 スマートフォンやパソコンでも、位置情報やキーワード検索にあわせた広告が表示される。便利になったと感じるだけで、違和感を持たない人もいるだろう。

 見ず知らずのだれかに自分の行動を監視され、何をするかを予測される。そう考えれば居心地の悪さを感じる。とはいえ自分を監視している“だれか”は、無機質で感情を持たない電子回路でしかないのだが。

 チェスや将棋、最難関とされていた囲碁もコンピューターが勝利を収めつつある。いずれIoTやAIによる人間のコントロールも、さらに巧妙になる。その頃の人間は操られていることを自覚できず、自らの意思で将来を決めたと信じているのだろうか。

最終更新:8月18日(木)13時26分

日刊工業新聞電子版